【ECB要人発言録】余剰な流動性吸収に多様な手段-総裁

3月26日から4月1日までの欧 州中央銀行(ECB)要人らの主な発言は次の通り(記事全文は発言 者の氏名をクリックしてください)。

<3月30日> クラニェツ・スロベニア中銀総裁(スロベニア紙、デロとのインタビ ューで):力強い経済回復を見るまではユーロ圏の債務危機が終わっ たと確信することはない。これまで周辺国の国債利回りは全て低下し たが、新たな危機の拡大を排除することはできない。

<3月29日> プラートECB理事(コペンハーゲンでのセミナー向けの資料):ユ ーロ圏の財務相らは欧州融安定ファシリティー(EFSF)と欧州安 定化メカニズム(ESM)の融資能力統合を早急に承認すべきだ。E SMの融資能力を定期的に見直すとの欧州首脳の方針をECBは歓迎 する。

クノット・オランダ中銀総裁(同中銀の年次報告プレゼン):3年物 資金の長期リファイナンシングオペ(LTRO)はインフレのリスク をもたらしていない。流動性がマネーサプライの増加や過剰な信用の 伸びにつながって初めて、インフレのリスクが生じる。現時点でそれ はまったく見受けられない。

<3月28日> コンスタンシオ副総裁(フランクフルトで講演):(3年物オペは) 銀行の短期資金調達圧力への対応にほかならない。(これが)唯一の 目的だった。これによりソブリン債危機を解決するなどの考えは全く なかった。

バイトマン・ドイツ連銀総裁(ロンドンで講演):救済基金の拡大は 欧州債務危機の解決にならない。『バベルの塔』と同様に、『資金の 壁』も決して天国に届くことはない。それどころか高く積み上げれば 積み上げるほど、世界はさらなる制約に突き当たる。ひとたび中銀が 財政政策に関与すれば、いずれその独立性とインフレファイターとし ての信頼性が損なわれる。

<3月27日> マクチ・スロバキア中銀総裁(ブラチスラバで記者会見):ECBと しては、これまで実施した措置で十分だと考えている。3年物融資の 新たな供給を考えたことはない。状況が引き続きこれまで通りなら、 3年物融資を行う理由はない。

<3月26日> ドラギECB総裁(ベルリンで発言):ECBによる流動性供給が投 資家心理の回復につながった後もユーロ圏各国政府は断固たる措置を 取り続けるべきだ。

ドラギECB総裁(ベルリンで発言):ユーロシステムはこの先、余 剰な流動性を吸収する必要があると判断した場合、それを実現するた めの多様な手段がある。実際に使用可能な手段として、準備金の積み 増しや、短期だけでなく長期の預金も対象とした流動性の吸収措置が ある。

ドラギECB総裁(ベルリンで講演):ECBの危機対応策は引き続 き安定化をもたらすために万全な注意を払って追求されねばならない。

ノワイエ・フランス銀行総裁(パリでの会議で):各国中銀は非伝統 的な措置をしばらくの間、維持する必要があるかもしれない。非伝統 的な措置を長期にわたって維持せざるを得ない可能性がある。そのた め、目的を明確にし続けることや、危機前のコンセンサスから受け継 いだ2つの重要事項に忠実であることが一層重要になる。重要事項と は物価安定とそれに導かれる結果、および中銀の独立性に焦点を絞る ことだ。

クーレECB理事(東京でのパネルディスカッション):ユーロ圏共 同債の導入にはユーロ圏の各国政府が現在持ち得ていない水準の互い の信頼関係が必要になる。

クーレECB理事(東京での講演):ECBは必要な時期に流動性措 置を解除できる。大規模な流動性解除に必要な手段は全て既に用意し てあるか、必要な際にすぐ利用できる。長期間にわたる金融緩和は、 過度のリスクテークやレバレッジ、資産価格バブルを助長しかねない。

アスムセンECB理事(ヘルシンギン・サノマット紙とインタビュ ー):ECBによる市場への長期資金供給は、資金がどのように配分 されるのか検証がなされるまでこうした長期資金が追加供給されるこ とはない。

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