今日の国内市況:株式は続落、長期金利2週ぶり低水準-円上昇

株式相場は3日続落。欧州情勢に 対する先行き不透明感や為替の円高懸念を背景に、証券、銀行といっ た金融株、電機などの輸出関連株が下げた。海外原油先物など商品相 場の下落に伴い、鉱業をはじめ資源関連株も売りが優勢だった。

TOPIXの終値は前日比3.39ポイント(0.4%)安の854.35、 日経平均株価は同31円23銭(0.3%)安の1万83円56銭。

欧州連合(EU)の欧州委員会が29日発表した3月のユーロ圏景 況感指数(速報値)は94.4と、2月の94.5(改定前94.4)から低下。 またスペインで労組がゼネスト入りし、財政赤字とコスト削減を目指 すユーロ圏の高債務国政府の多難が浮き彫りとなり、同日の欧州債券 市場ではスペイン債とイタリア債が下落した。

この日朝方に経済産業省が発表した2月の鉱工業生産指数(速報 値)は前月比1.2%低下し、3カ月ぶりのマイナス。事前の市場予想 は同1.3%上昇だった。

東証1部の業種別33指数は証券・商品先物取引、銀行、その他金 融、その他製品、電気機器、非鉄金属、鉱業、海運、輸送用機器など 25業種が下落。鉱業など資源関連業種に関しては29日のニューヨー ク原油先物相場が前日比2.5%安となったほか、ロンドン金属取引所 (LME)のニッケル相場が7日続落したことも嫌気された。半面、 空運、小売、情報・通信、鉄鋼、不動産など8業種は上昇。

売買代金上位ではファナック、三井住友フィナンシャルグループ、 みずほフィナンシャルグループ、キヤノン、東芝、ソニー、ディー・ エヌ・エーが安い。一方、コマツ、ファーストリテイリング、三菱地所 は上昇。

東証1部の売買高は概算で18億8602万株、売買代金は1兆2682 億円。騰落銘柄数は下落799に対し、上昇は716だった。前日に続き 中小型株が相対的に底堅く、国内新興市場ではジャスダック指数が前 日比1.1%高の53.68、東証マザーズ指数は1.3%高の386.28ととも に続伸した。

債券は続伸

債券市場では長期金利が約2週間ぶり、超長期金利は約1カ月ぶ りの低水準を付けた。欧州債務危機の再燃を懸念した米国債相場の上 昇や、投資家が保有債券の年限長期化を狙った投資家の買いなどが背 景。消費増税をめぐる政治の混乱に対しては、相場の影響は今のとこ ろ限定的だ。

現物債市場で、長期金利の指標となる新発10年物の321回債は午 後に入り、前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い0.985%でようやく 寄り付いた。3時ごろには0.98%と13日以来の水準に低下。5年物 の103回債利回りは1bp低い0.315%で取引された。

超長期債も堅調。20年物の134回債利回りは2bp低い1.74%と 約1カ月ぶり、30年物の36回債利回りも1.5bp低い1.925%と2月 28日以来の低水準を付けた。

東京先物市場で中心限月6月物は前日比横ばいの141円99銭で開 始。午前9時過ぎに6銭安の141円93銭まで下げた後、前日終値を挟 んで推移した。午後は1時前に付けた141円94銭を底に買いが優勢と なり、引け際には5銭高の142円04銭と14日以来の日中高値を記録。 結局は2銭高の142円01銭で引けた。週間ベースでは38銭高と6週 間ぶりの上げ幅となった。

政府はきょう午前、消費増税関連法案を閣議決定した。財政再建 に向けた前進となるが、野党に加え、与党内でも反対論が強く、法案 成立のめどは立っていない。国民新党の亀井静香代表は午前、連立政 権を解消したと述べた。ただ、債券相場の反応は鈍い。

円が上昇

東京外国為替市場では円が上昇。米金利の低下などを背景に円高 に圧力がかかりやすい中、国内輸出企業の円買いも指摘され、円は対 ドルで3週間ぶり高値を更新した。

ドル・円相場は1ドル=82円半ば付近で東京市場を迎えた後、一 時81円83銭までドル売り・円買いが進行。その後82円前半まで値を 戻したが、正午に向けては再び円がじり高となり、午後には再び82 円ちょうどを割り込む場面が見られた。

ユーロ・円相場も1ユーロ=109円後半から一時109円04銭まで 円買いが進行。その後、109円90銭付近まで値を戻したが、午後にか けては109円半ばを中心にもみ合う展開となった。

先進10カ国の通貨で構成するブルームバーグ相関加重通貨指数 によると、円は年初来約9.7%下落。日本の貿易赤字化による経常収 支の早期悪化懸念や日銀の金融緩和強化を背景に今月15日には対ド ルで約11カ月ぶり安値となる84円18銭を付けた。ドルは年初来2.8% 安、ユーロは0.5%高。

一方、この日の東京市場日中の取引では円が主要通貨に対して前 日終値比で総じて強含みとなり、対ドルでは一時0.7%高となる場面 も見られた。

この日発表された日本の経済指標は強弱まちまち。2月の全国消 費物価指数(CPI)では生鮮食品を除いたコア指数が前年同月比

0.1%上昇と予想外のプラスとなった。また、2月の完全失業率は

4.5%と前月から予想外に改善したが、2月の鉱工業生産指数は予想に 反して前月比1.2%低下した。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.32ドル後半から一時1.3377ド ルまでユーロが反発。週末開かれる欧州連合(EU)財務相会合を前 に、週前半に付けた2月29日以来のユーロ高値(1.3386ドル)手前 まで値を戻した。

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