3月の為替介入額はゼロ、米指標改善や欧州危機の鎮静化で株高・円安

政府・日本銀行による3月の為替市 場介入額はゼロ円だった。米国経済の持ち直しや欧州債務危機の鎮静 化、日銀による追加金融緩和の観測などを背景に円安・株高基調が継 続。政府は昨年11月4日以来となる円売り介入を見送った。

財務省が30日夜に発表した2月28日から今月28日までの「外国為替 平衡操作の実施状況」で分かった。3月は雇用統計など米経済指標の改 善傾向が続き、日米の国債利回り格差がやや拡大。欧州中央銀行 (ECB)による先月末の3年物資金供給やギリシャ第2次救済の決着 など、欧州の債務危機解決に向けた取り組みの進展も、投資家のリスク 回避姿勢を和らげた。

円・ドル相場は15日に一時1ドル=84円18銭と約11カ月ぶり、ユー ロに対しても21日に1ユーロ=111円44銭と約5カ月ぶりの安値を付け た。日本の貿易黒字や米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議 長による金融緩和の長期化示唆などもあったが、円高再燃には至らなか った。

中尾武彦財務官は15日の講演で「日本政府は昨夏以来の一方的な円 高に対し、従来から強い懸念を有して」おり、足元で進む円安に「違和 感はない」と発言。今後も「適切に対応していくという考え方に変わり はない」と強調した。

政府・日銀は昨年、東日本大震災からの復興途上における過度な円 高進行が景気低迷やデフレ脱却の遅れ、生産拠点の海外流出を招きかね ないと見て14兆2970億円の円売り介入を実施した。通年では03、04年に 次ぐ過去3番目の規模。円・ドル相場が戦後最高値を記録した10月31日 は8兆722億円で単日、月間とも過去最大を更新した。

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