3月29日の米国マーケットサマリー:円が高い、ダウ終盤に反転上昇

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3297   1.3317
ドル/円             82.44    82.90
ユーロ/円          109.62   110.40


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       13,145.66     +19.45     +.1%
S&P500種           1,403.26      -2.28     -.2%
ナスダック総合指数    3,095.36      -9.60     -.3%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .33%        -.01
米国債10年物     2.15%       -.05
米国債30年物     3.26%       -.05


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,654.90    -5.60     -.34%
原油先物         (ドル/バレル)  103.21     -2.20    -2.09%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、円が主要16通貨全てに対して上 昇。欧州のソブリン債危機が世界の経済成長を脅かすとの懸念が強まっ た。安全資産への逃避を背景に、株式相場は下落した。

円は対ドルでほぼ3週間ぶり高値を付けた。31日の会計年度末を前 に、日本企業が海外収益を本国へ送還するとの観測が広がった。ユーロ はドルに対し約1カ月ぶり高値から下落。3月のユーロ圏景況感指数が 市場予想に反して低下したことを手掛かりに売り込まれた。オーストラ リア・ドルは値下がり。オーストラリア最大の貿易相手国である中国 で、企業決算が市場予想を下回り、成長懸念が高まったことが売り材 料。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マーク・ マコーミック氏(ニューヨーク在勤)は「逃避買いの流れが円を押し上 げ、年度末のレパトリ(自国への資金還流)に伴う円買いでその動きが 増幅されている」と指摘。「世界的な景気鈍化への懸念が強まってい る」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時39分現在、円は対ドルで前日比0.7%高 の1ドル=82円36銭。一時は81円91銭と、今月9日以来の高値を付ける 場面も見られた。円は年初来の下げを6.6%に縮小した。この日はユー ロに対して前日比0.9%高の1ユーロ=109円42銭。ユーロはドルに対 し0.2%安の1ユーロ=1.3285ドルとなっている。27日には1.3386ドル と、2月29日以来の高値を付けていた。オーストラリア・ドルは米ドル に対してこの日、0.8%下げて2カ月ぶり安値をつける場面があった。

◎米国株式市場

米株式市場では、S&P500種株価指数が下落したものの、取引終 了前の2時間で下げを縮める展開となった。30日発表される消費者信頼 感や個人消費支出の統計への期待感が広がった。

ダウ工業株30種平均では、建機大手キャタピラーやアルミ生産のア ルコア、コカ・コーラが高い。ダウ平均も下げていたが、終盤に反転し た。ヘルスケア関連株ではエトナやユナイテッドヘルス・グループが上 げを主導。一方で、家電販売で世界最大手のベスト・バイは下落。国内 で50店舗を閉鎖する計画や決算で売上高が予想に届かなかったことが嫌 気された。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は前日比0.2%安の1403.28。一時は1%安まで下げる場面があった。 ダウ工業株30種平均は19.61ドル(0.2%)上げて13145.82ドル。

ルーミス・セイルズのポートフォリオマネジャー、デービッド・ソ ワビー氏は電話インタビューで、「市場のモメンタムは明らかに上向き だ」とし、「下落の動きは、これまでの上昇を考えればおかしなことで はない。経済に関するより良いニュースが、懸念との綱引きに勝ちつつ ある」と続けた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。欧州の債務危機が再燃するとの懸念を背景に買 いが優勢になった。7年債入札(発行額290億ドル)以降も堅調な地合 いを維持した。

財務省が実施した7年債入札の最高落札利回りは1.590%と、入札 直前の市場予想1.572%を上回った。投資家の需要を測る指標の応札倍 率は2.72倍と、過去10回の2.86倍を下回った。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏は「国債相場は底堅い。買い手がいるのは明らかだ」 と指摘。「欧州情勢は米国市場の視界から決して消えたわけではなく、 再び材料視されている。リスク回避の取引だ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後1時18分現在、既発7年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下して1.54%。10年債利回りは4bp低下の2.16%。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3日続落。米失業保険申請件数が予想 を上回ったことやギリシャは再び債務再編を余儀なくされる可能性が あるとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が指摘したことを 背景に、原材料需要が落ち込むとの懸念が強まった。

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は、前週から5000件減少して35万9000件。ブルームバーグ・ニ ュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は35万件だった。S& Pのソブリン格付け責任者、モーリッツ・クレーマー氏は前日、ギリ シャが再び債務再編を余儀なくされる可能性が高いとし、その場合は 救済に関わった欧州各国政府なども巻き込まれる可能性があるとの見 方を示した。

アーチャー・フィナンシャル・サービシズの市場ストラテジスト、 アダム・クロフェンシュタイン氏(シカゴ在勤)は電話インタビュー で、「マクロ経済に関する不安が再び高まっている」と指摘。「今の ところは警戒しながら様子を見る姿勢が強い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 6月限は前日比0.3%安の1オンス=1654.90ドルで終了した。年 初からは5.6%の値上がり。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続落。6週間ぶりの安値となった。米 株式相場の軟調推移や、フランスが原油価格の上昇を抑えるための緊急 石油備蓄の放出で主要各国が合意に近づいているとの認識を示したこと が背景。

格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ギリシ ャが再び債務再編を余儀なくされる可能性が高いとの見方を示した。フ ランスのフィヨン首相は同合意の見通しは良いとしているほか、国際エ ネルギー機関(IEA)は深刻な供給障害が発生すれば備蓄放出の用意 があると明らかにした。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「欧州 の問題がまた顕在化しつつあり、それが市場全体に影響を及ぼしてい る」と指摘。「戦略石油備蓄の放出が何らかの形で実施されることを確 認するような発言も売り材料となった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日 比2.63ドル(2.50%)安の1バレル=102.78ドルで終了。終値では先 月16日以来の安値となった。年初からは4%値上がりしている。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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