日本株続落、世界経済懸念で輸出や資源、鉄鋼売り-中国株安重し

東京株式相場は続落。世界経済の先 行き不透明感を背景に、自動車や電機といった輸出関連株が売られた。 海外原油先物など商品相場の下落も響き、商社や非鉄金属などの資源関 連株も軟調。鉄鋼、証券株も下げており、景気敏感業種を中心に弱い。 中国株安も市場参加者の警戒心を強め、マイナスに作用した。

TOPIXの終値は前日比6.69ポイント(0.8%)安の857.74、日 経平均株価は同67円78銭(0.7%)安の1万114円79銭。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹投信グループ長は、 「全般的に景気回復期待が少し後退した。米国の経済指標、中国株の下 落が水をさしつつある」と指摘。高値警戒感がある中で、「調整局面に なっている」との認識を示した。

米国で28日発表された2月の製造業耐久財受注額は前月比2.2% 増。エコノミスト予想の中央値(3%増)を下回る伸びにとどまり、前 月の落ち込み(3.6%減)を埋めるほどには回復しなかった。

豪AMPキャピタル・インベスターズの投資戦略責任者、シェー ン・オリバー氏は、グローバル経済の回復に対する投資家の期待が高ま る中にあって、「経済指標がそうした期待を上回るのは難しくなりつつ ある」と指摘。良いニュースはマーケットに織り込み済みとされ、「ち ょっとした悪材料にぜい弱になっている」との認識を示した。

この日のTOPIX、日経平均は、午前9時半ごろから10時過ぎに かけてじり安となった。為替市場で、円相場がドルやユーロに対し値を 切り上げ、輸出関連株などに売り圧力が強まった。みずほインベスター ズ証券の稲泉雄朗エクイティ情報部長によると、前日に上海総合株価指 数が急落したことも、市場参加者の心理を弱める要因になったという。 「中国では不動産価格の下落が、経済に与える悪影響がかなり心配され ている」と指摘した。上海総合指数はこの日も軟調で、3日続落。

日本株はこれまで急ピッチに上げてきており、短期的な過熱感も意 識された。東証1部の上昇、下落銘柄数の割合を示す騰落レシオは28日 時点で119%と、過熱を示す120%近辺での高止まり。

東証1部業種別33指数は鉄鋼、卸売、石油・石炭製品、証券・商品 先物取引、空運、非鉄金属、輸送用機器、鉱業、機械、銀行など27業種 が下落。資源関連業種については28日のニューヨーク商業取引所で 原 油、金、銅の先物相場がそろって下落したことも嫌気された。半面、食 料品、医薬品、サービス、小売など6業種が高い。

売買代金上位ではトヨタ自動車、日立製作所、三菱UFJフィナン シャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、三菱商事、ホン ダ、コマツ、ファナックなどが下落。半面、電子機器の受託製造で世界 最大手の台湾・鴻海精密工業との資本業務提携を発表し、前日ストップ 高(値幅制限いっぱいの上昇)となったシャープは連日の大幅高。グリ ー、ディー・エヌ・エー、ファーストリテイリングも上げた。

東証1部の売買高は概算で19億9809万株、売買代金は1兆2569億 円。騰落銘柄数は下落751に対し、上昇は800だった。中小型株が相対的 に底堅く、国内新興市場ではジャスダック指数が前日比0.1%高の53.11 と小反発、東証マザーズ指数は1.5%高の381.36と5営業日ぶりに反発 した。

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