米国債:5年債下落、入札で需要軟調-追加緩和を疑問視

米国債市場では5年債が下落。午後 に実施された5年債入札で需要が昨年8月以来の低い水準となった。投 資家は、米金融当局による追加緩和が必要になるほど景気が低迷してい るかどうかを疑問視している。

米財務省が実施した5年債入札(発行額350億ドル)の結果による と、投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.85倍と、過去10回の平均 値2.91倍を下回った。昨年8月には2.71倍まで落ち込んだ。バーナンキ 連邦準備制度理事会(FRB)議長が前日、米経済の回復はまだ確実と は言えず量的緩和(QE)の追加策が「テーブルの上」にあると指摘し たことが手掛かりとなり米国債はもみ合う展開。

バークレイズの金利戦略共同責任者、マイケル・ポンド氏は「最近 の相場上昇にある程度疲れが見られた。それが入札結果に表れた」と述 べ、「投資家は利回り水準にそれほど魅力を見いだしていなかった」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後4時30分現在、既発5年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇して1.04%。同年債価格(表面利率0.875%、2017 年2月償還期限)は3/32下落して99 7/32。10年債利回りは2bp上昇 して2.20%。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの指数によると、5年債の リターンは3月に入り0.7%マイナスとなっている。米国債全体で は0.9%マイナス。

入札結果

5年債入札の結果によると、最高落札利回りは1.040%と、入札直 前の市場予想(1.042%)を下回った。前回入札(2月22日)は0.900% だった。

外国の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める比率は41.9%。 過去10回の平均値は44%。プライマリーディーラー(政府証券公認ディ ーラー)以外の直接入札の落札比率は11.3%、過去10回の入札の平均 は11.9%だった。

前日の2年債入札(350億ドル)の結果によると、最高落札利回り は0.34%。投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.69倍と、過去10回の 平均値である3.53倍を上回った。29日には7年債入札(290億ドル)が 行われる。

バーナンキ議長の発言

バーナンキ議長は、米失業率が依然として高く、米経済の回復がま だ確実とは言えないため、成長支援に向けた追加の選択肢をどれも排除 してはいないことを明らかにした。

バーナンキ議長はABCニュースのアンカー、ダイアン・ソイヤー 氏とのインタビューで、「勝利宣言するのはあまりにも時期尚早だ」と 述べ、「最近のニュースは良かったが、われわれは慎重になり、これが 持続可能なものとなるよう確実を期す必要がある」と発言。「完全な回 復軌道に乗ったと確信」できる状態ではまだないと説明した。ABCが インタビューのテキストを提供した。

2008年12月から2011年6月まで米金融当局は2度にわたる量的緩和 で2兆3000億ドルの債券を購入、政策金利は2008年12月以降、変更して いない。

10年債と同年限のインフレ連動債のブレークイーブンレート(利回 り格差)は6日連続で縮小。この日は2.33ポイントとなった。今月20日 には7カ月ぶり最大となる2.45ポイントをつけていた。過去1年間の平 均値は2.19ポイント。

原題:Treasury Five-Year Auction Demand Falls Amid Concern on Outlook(抜粋)

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