ECBのバイトマン氏:救済基金の拡大は危機解決にならない

欧州中央銀行(ECB)の政策委員 会メンバー、ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は、救済基金の拡大は欧 州債務危機の解決にならないとの認識を示した。30日に開催されるユー ロ圏財務相会合では、救済基金の上限引き上げが協議される。

バイトマン総裁は28日ロンドンで講演し、「『バベルの塔』と同様 に、『資金の壁』も決して天国に届くことはない」と指摘。「それどこ ろか高く積み上げれば積み上げるほど、世界はさらなる制約に突き当た る」とし、その状況から「将来の新たな問題につながる原因」も醸成し 得ると述べた。

同総裁はまた、イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁が単 なる時間稼ぎにすぎないとの見方を示したことに言及し、「机上に並べ た全ての資金をもってしても、危機への恒久的な解決を買うことはでき ない」と強調した。

ECBは2度にわたる3年物オペで域内銀行に総額1兆ユーロ規模 の融資を提供し、市場は一時的に鎮静化している。バイトマン総裁は、 危機にあっては中銀のより柔軟な対応が必要となることは「避けられな い」ものの、「ひとたび中銀が財政政策に関与すれば、いずれその独立 性とインフレファイターとしての信頼性が損なわれる」と警告した。

さらに、「ECBは既に多大な取り組みを実施してきた」と指摘。 ECB創設を定めた条約が「公的債務の貨幣化を明確に禁止」している のは、「政府に債務積み上げを動機づける」状況を避けるためだと説明 した。

一方、ユーロ圏内では「今後数年の間に一段と均一性が失われるで あろう」とし、域内最大の経済国ドイツでインフレが進行すると予想し ていることを明らかにした。

原題:ECB’s Weidmann Says Rescue Fund Expansion Won’t Solve Crisis (1)(抜粋)

--取材協力:Jana Randow.

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