今日の国内市況:株式は反落、債券上昇-円が対ドル82円後半へ上昇

東京株式相場は反落。米経済指標が 振るわなかったことなどを背景に、米国株が下げた流れを引き継いだ。 3月決算企業の期末配当落ち日を迎え、配当取得の権利を得た投資家の 売りが出やすく、高配当銘柄が多い銀行や医薬品、電力、陸運株などが 下げた。

TOPIXの終値は前日比7.99ポイント(0.9%)安の864.43、日 経平均株価は同72円58銭(0.7%)安の1万182円57銭。

米国で27日発表された全米20都市を対象にした1月の米スタンダー ド・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は季節 調整前ベースで前年同月比3.8%低下と、16カ月連続の下落。また、米 民間調査機関のコンファレンス・ボードによる3月の消費者信頼感指数 は70.2と、前月の71.6から低下した。こうした経済指標を受けた27日の 米株式市場では、S&P500種株価指数が前日比0.3%安の1412.52と反 落して終えた。

ブルームバーグのデータによると、日経平均ベースの配当権利落ち 分は86円。

東証1部の業種別33指数は電気・ガス、銀行、水産・農林、医薬 品、空運、保険、卸売、石油・石炭製品、陸運、情報・通信など29業種 が下落。その他製品、電気機器、ガラス・土石製品、輸送用機器の4業 種は高い。

売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフ ィナンシャルグループ、グリー、武田薬品工業、三井物産、NTTドコ モなどが売りに押された。半面、電子機器の受託製造で世界最大手の台 湾・鴻海精密工業との資本業務提携を発表したシャープはストップ高 (値幅制限いっぱいの上昇)。液晶業界の活性化などが期待され、凸版 印刷や日東電工、JSRなど液晶関連株が高い。

このほか、4月1日に発足する新経営体制を発表したソニーも上昇 し、輸出関連株では日立製作所、トヨタ自動車、マツダなども堅調。

東証1部の売買高は概算で19億6492万株、売買代金は1兆2487億 円。騰落銘柄数は下落1116、上昇は457だった。国内新興市場ではジャ スダック指数が前日比0.5%安の53.05と小反落、東証マザーズ指数 は0.03%安の375.59と小幅に4日続落した。

長期金利2週間ぶり1%に低下

債券相場は上昇。米国の経済指標の弱含みや追加緩和期待が残る 中、前日の米債高の流れを引き継ぎ、内外の株価下落も相まって、債券 買い優勢の展開が続いた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の321回債利回りは 前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い1.005%で始まり、午前は同水準で の推移が継続。午後には1%と、14日以来の水準に低下した。5年物 の103回債利回りは0.5bp低い0.32%と2週間ぶり低水準。20年物の134 回債利回りは一時1bp低い1.76%まで下げた。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比12銭高の141円93銭で開 始。一時は141円98銭まで水準を切り上げ、日中ベースで14日以来の高 値を付けた。その後も国内株安などを背景に2週間ぶり高値圏での推移 が続き、結局、14銭高の141円95銭で取引を終えた。

27日の米債相場は上昇。米10年債利回りは前日比6bp低い2.18%。 2年債入札(規模350億ドル)が好調だったことに加え、消費者信頼感 指数の低下なども買い材料となった。一方、米株相場は指標悪化などを 受けて反落。S&P500種株価指数は0.3%安の1412.52。

円が上昇

東京外国為替市場では円が上昇し、ドル・円相場は1ドル=83円台 を割り込んだ。株価の軟調推移を背景にリスク許容度の低下が意識され る中、期末を前に国内輸出企業などの円買い需要も指摘された。

午後4時3分現在のドル・円相場は82円75銭前後。前日の海外市場 では日本銀行の追加緩和観測などを手掛かりに今月22日以来のドル高・ 円安水準となる83円39銭を付ける場面が見られたが、この日の東京市場 では円買いが優勢となり、午後には一時82円69銭まで値を切り下げた。

ユーロ・円相場は海外時間に一時、約1週間ぶりの水準となる1ユ ーロ=111円26銭までユーロ高・円安が進んだが、この日の東京市場で は110円17銭まで円が上昇。一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.33 ドル前半と海外時間に付けた2月29日以来のユーロ高・ドル安水準 (1.3386ドル)を下回る水準でもみ合う展開となった。

ブルームバーグ・データによると、円はこの日、主要16通貨すべて に対して前日終値比で上昇。もっとも、円は今四半期に主要通貨すべて に対して下落しており、対ドルでは7%以上下落。日本の貿易赤字化に よる経常収支の早期悪化懸念や日銀の金融緩和強化が背景で、先進10カ 国の通貨で構成するブルームバーグ相関・加重通貨指数によると、円は 年初来10%安となっている。ドルは同2.6%安で、ユーロは同0.4%高。

日銀の宮尾龍蔵審議委員は28日午前、千葉市内で講演し、先月14日 の日銀の決定が円高修正や株高の一因になったとの見方を示した上で、 金融政策運営は「タイミングや手段を見極めながら、細心かつ果断な対 応が求められる」と述べた。

一方、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、 ABCニュースのアンカー、ダイアン・ソイヤー氏とのインタビュー で、米経済について、景気回復で「勝利宣言するのはあまりにも時期尚 早だ」と述べ、失業率は高過ぎるとの認識を示した。

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