NY連銀総裁:FRBは欧州危機波及へ対応強化の必要なし

米ニューヨーク連銀のダドリー総裁 は27日、欧州は歳出削減で目覚ましい進展を遂げていると指摘した上 で、欧州債務危機の米国への影響を和らげるために米金融当局が取り組 みを強化するとは考えていないと述べた。

ダドリー総裁は米下院金融委員会小委員会で、「依然として困難な 作業が待ち受けているが、ユーロ圏諸国は長期的な財政安定の達成へ向 け意義ある進展を遂げた」と証言。「欧州問題の余波が米国に及ぶ可能 性に関し連邦準備制度理事会(FRB)が取り組みを強化するとは考え ていない」と続けた。

その上で、「仮に欧州の経済情勢が著しく悪化した場合、米国の輸 出品の需要が減退する」とし、「その場合、米国内の成長が鈍化し、雇 用に悪影響が出る」と話した。

ダドリー総裁はさらに、欧州の財政悪化は米国の銀行システムに圧 力となるうえ、資本と流動性のバッファー(緩衝材)に打撃を与え家計 や企業への信用の流れを妨げる恐れがあると語った。

同総裁と共に議会証言したFRBのカミン国際金融局長は、欧州債 務危機がすでに米経済を損ねているとの認識を示した。「欧州の金融面 での緊張は、輸出を抑制し企業景況感と消費者心理の重しとなり、米金 融市場と金融機関に対する圧力を高めることで、疑いもなく米国に波及 している」と述べた。

リスク

カミン局長は、さらなる「混乱」が米国に悪影響を及ぼす可能性が あるとしながらも、「緊張は最近、若干緩和された」とも分析。「米国 へのこうしたあらゆる影響の幅と大きさを計測することは困難だが、欧 州情勢が米国の経済活動にとって大きなリスクであり注視が必要である ことは明らかだ」と付け加えた。

ダドリー総裁は、米経済が「緩やかなペースで拡大している」とし ながらも、「最近緩和しているものの世界の金融市場の緊張は景気見通 しに対する大きな下振れリスクとなり続ける」と語った。

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