東証:来年度計画で新規上場、ETF拡充方針示す-AIM単独運営

東京証券取引所グループは27日、 2012年度の事業計画を発表した。日本株市場の活性化やマーケットの 利便性・信頼性の向上を重点テーマに位置づける一方、プロ向け市場 のTOKYO AIM取引所については東証が単独で運営することも 明らかにした。

12年度の新規株式公開(IPO)は50社以上と、今年度の42社 から増加する見込み。さらに、アーリーステージ企業や中堅中小企業 へのプロモーション活動を推進するほか、地方公開企業の掘り起こし なども行う。斉藤惇社長は27日午後の定例会見で、こうした取り組み を行うことにより、「継続的に、安定的に60社以上の上場を目指す」 と抱負を語った。

また、海外投資家に対する日本株市場のプロモーション活動や個 人投資家向けセミナーを行い、12年度の株券売買代金は今年度予想比 15%増、1日当たり売買代金は1兆3500億円を目指す。20銘柄の新 規上場を予定するETF(上場投資信託)では、売買代金を60%増や すほか、商品ラインナップの拡充などでデリバティブ取引高は45%増 を目指すとしている。

インフラ面では、新売買システムとして次期アローヘッド構築な ど次世代マーケット構想を進めるほか、私設取引システム(PTS) に対する市場競争力を確保するための売買制度見直しなどに取り組む。

AIMは7月1日に吸収合併へ

一方、TOKYO AIM取引所については28日付で、ロンドン 証券取引所(LSE)が保有する全株式を譲り受け、7月1日をめど に完全子会社にすることを決めた。コンセプトや仕組みは従来通りだ が、名称は「TOKYO PRO Market」に変更。アジアのア ーリーステージにある企業も取り込む考えだ。

TOKYO AIMは東証グループが51%、LSEが49%出資し 09年に設立され、LSEの経験などを活用しプロ向け市場の振興を図 ってきた。今回の東証単独運営、完全子会社化を決めた背景について、 斉藤社長は「日本の独特の文化や価値観に合わせた方がいいのではな いかとなった。こういう機能は必要で、大事に育てて生きたい」と述 べた。

このほか斉藤社長は会見で、増資に絡んだインサイダー事件に関 し、斉藤社長は「われわれとしては大変遺憾」と強調。再発防止のた めには透明性を高める努力が必要とし、「増資新株の配分先や株数を発 行企業に連絡するなど、かなり効くと思う」との認識を示した。

証券取引等監視委員会は21日、中央三井アセット信託銀行が上場 企業の増資に絡んだインサイダー取引(金融商品取引法違反)を行っ たとして、金融庁に5万円の課徴金納付命令を出すよう勧告した。

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