【個別銘柄】流動性期待で金融・不動産高い、住友鉱や日立強さ顕著

きょうの日本株市場で、株価変動 材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

金融、不動産株:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) が前日比4.3%高の442円、野村ホールディングス(8604)が4.1%高 の381円、三井不動産(8801)が3.6%高の1605円など。米連邦準備 制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は26日、米失業率が8.3%に 低下したことを歓迎する一方、回復の一段の進展には緩和的な金融政 策を維持することが必要との考えを示唆。米金融緩和の長期化、世界 的な過剰流動性持続への期待が広がり、資産価格などの追い風になる として東証1部33業種の上昇率上位5業種を証券・商品先物取引、保 険、銀行、不動産、その他金融が占めた。

住友金属鉱山(5713):5.9%高の1231円。同社は午前11時、住 友商事(8053)と共同で保有している米ポゴ金鉱山(アラスカ州)で 新たな鉱床を確認した、と発表。金の中期的な生産量拡大による業績 期待が広がった。住友商は2.2%高の1280円。

日立製作所(6501):2.3%高の529円。一時530円と52週高値を 付けた。全組織900社を対象に、総コスト9兆円の5%を削減する計 画をきょう午前に発表。会見した江幡誠専務によると、5%削減は3 -4年以内には達成したいといい、削減額は現時点での試算で4000 億円程度とした。効率化期待の買いが先行した。ゴールドマン・サッ クス証券では、日立のグループ横断的なコスト削減への取り組みは、 過去と比べても一層徹底される可能性があると指摘。その結果、今後 数年の日立の収益をコンセンサス比で押し上げる要素になるとした。

ルネサスエレクトロニクス(6723):4.7%高の554円。自動車な どの制御用半導体マイコンを生産している津軽工場(青森県)を富士 電機(6504)に売却する、と27日付の日本経済新聞朝刊が報道。ゴー ルドマン・サックス証券では、事業規模に影響を与えずに損益分岐点 を引き下げることが可能なら、報道はポジティブとの見方を示した。

川崎重工業(7012):4.8%高の263円。野村証券では、投資判断 を「中立」から「買い」へ引き上げた。為替感応度が高い同社には、 同証想定に比べた円安がポジティブになるほか、米国で二輪車市場が 回復基調にあり、中国建機市場は月次での減少幅縮小が予想されると いう。目標株価は310円。

旭化成(3407):3.8%高の516円。13年3月期の連結営業利益は 今期予想に比べ15%増の1200億円弱になりそう、と27日付の日経新 聞朝刊が報道。政府の支援策を追い風として、主力の戸建て住宅が好 調を維持するとしている。

日立建機(6305):3.5%高の1885円。野村証券では、12年3月 期の中国事業の売り上げは同証予想を確保できそうで、若干上回る可 能性もあると指摘した。全社利益については、円安効果がポジティブ だとしている。

ニチイ学館(9792):4.2%高の1071円。一時1083円と52週高値 を付けた。いちよし経済研究所では、介護報酬改定の影響を吸収し13 年3月期も利益成長が見込まれるとし、レーティングを「B(中立)」 から「A(買い)」へ引き上げた。フェアバリューは1400円。

浜松ホトニクス(6965):3.6%高の3130円。野村証券では12年 3月をボトムとし、世界的なデジタルⅩ線普及による同社部品の需要 増などの貢献で、4-6月期からは業績改善が見込まれると予想。投 資判断を「中立」から「買い」へ上げた。目標株価は3600円。

日本オラクル(4716):4.2%高の3075円。売り上げ構成比が最も 大きいアップデートや技術サポート分野が堅調に推移、ハードウエア、 ソフトウエア・ライセンス分野も売り上げを伸ばし、11年6月-12 年2月期の営業利益は前年同期比8.4%増の284億円だった、と26日 に発表。足元の業況堅調を好感する買いが先行した。12年5月通期計 画は、前期比3.8%増の386億円。

ライトオン(7445):16%高の733円。12月初旬以降の気温低下 で保温・発熱機能付きのボトムスなど冬物商品の販売が堅調で、11年 9月-12年2月期の営業利益は前年同期比28%増の26億4800万円だ ったと26日に発表。前期比0.7%増の23億円とする12年8月通期計 画をすでに超過し、今後の上方修正を見込む買いが先行した。

保土谷化学工業(4112):1.1%安の266円。世界的な需要鈍化や 円高の継続、東日本大震災による需要変動から、12年3月期の連結営 業利益予想を従来の24億円から16億円(前期比34%減)へ33%下方 修正する、と26日に発表。大幅な業績悪化が嫌気された。

宇部興産(4208):1.8%高の231円。シティグループ証券では業 績予想を下方修正した一方、サムスン向けポリイミド材料のポテンシ ャルを考えると、13年3月期のPER10.1倍には割安感があると分析 した。投資判断は「買い」を確認。

ヤマハ(7951):3.7%高の842円。SMBC日興証券では、為替 前提を円安方向に見直し、業績予想を増額修正した。高いブランド力 に加え、韓国・台湾企業との競合もほとんどないことから、円安は業 績改善に直結するとし、投資判断を「2(中立)」から「1(アウトパ フォーム)」へ引き上げた。

岡三証券グループ(8609):4.9%高の366円。12年3月期末の1 株当たり配当予想を前期と同じ1株当たり5円にする、と26日に発表。 安定的な配当実施を好感する買いが入った。

日本ピラー工業(6490):5.9%高の704円。SMBC日興証券で は、新規に同社の調査を開始した。原子力発電所の停止に伴う火力発 電所へのシフトでシール需要の増加が見込まれるほか、半導体・液晶 製造装置メーカー向けふっ素樹脂製継手は、13年3月期後半からの半 導体製造装置の受注回復局面で業績に大きく貢献すると予想した。中 小型株のため、投資判断は付与していない。

ウェザーニューズ(4825):2.9%高の2275円。重点事業のモバイ ル・インターネット分野で今冬の大雪など気象リスク、度重なる地震 といった地象リスクに対する個人サポーターとの交信型コンテンツサ ービスのニーズが高まった影響などで、11年6月-12年2月期の連結 営業利益は前年同期比5.3%増の21億2300万円だった、と26 日に発 表。足元の業況堅調を好感する買いが入った。12年5月通期計画は、 前期比17%増の31億円。

ソーダニッカ(8158):1.6%高の385円。12年3月期末に1株当 たり1円の創業65周年記念配当を実施、普通配当の6円と合わせ7円 とし、年間では13円にする方針と26日に発表。従来計画、前期とも に12円で、株主還元姿勢を好感する買いが入った。

プレシジョン・システム・サイエンス(7707):15%高の3万6000 円。米ヘルスケア企業のアボット(本社:イリノイ州)の子会社、ア イビス・バイオサイエンスとの間でアボットの自動細菌検査システム 向け全自動前処理装置の開発製造契約を結んだ、と26日に発表。信頼 性の向上、今後の業績貢献を見込む買いが膨らんだ。

ベクトル(6058):東証マザーズ市場にきょう新規株式公開し、初 値は公募価格1000円を16%上回る1160円となった。同業他社に比べ 公募価格に割安感があると市場では評価され、一時1370円まで上昇。 終値は1315円だった。同社は、企業の戦略的広報活動を支援するPR 事業が主力。

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