3月26日の米国マーケットサマリー:株高・ドル安、議長発言で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3362 1.3270 ドル/円 82.80 82.35 ユーロ/円 110.64 109.27

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 13,241.40 +160.67 +1.2% S&P500種 1,416.50 +19.39 +1.4% ナスダック総合指数 3,122.57 +54.65 +1.8%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .34% -.01 米国債10年物 2.25% +.02 米国債30年物 3.34% +.03

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,685.60 +23.20 +1.40% 原油先物 (ドル/バレル) 107.09 +.22 +.21%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが高利回り通貨に対して下 落。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長の発言を手掛 かりに、ドル売りが出た。同議長は失業率を引き下げるためには緩和 的な金融政策の維持が必要であるとの認識を示した。

ユーロは対ドルで上昇。ドイツは今月30日に開かれるユーロ圏 財務相会合を前に、債務危機拡大を阻止するファイアウオール(防火 壁)の強化を容認する意向を示唆。これを受けてユーロが買い進まれ た。世界の株式と商品相場が上昇したことを背景に、オーストラリ ア・ドルと南アフリカ・ランドが円に対して値を上げた。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・ フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「米連邦公開市場委員会 (FOMC)は2014年遅くまで極めて緩和的な政策を維持するとし た1月の声明の文言について、撤回せざるを得なくなると懸念されて きた」と指摘。その上で、「バーナンキ議長の講演はその懸念を払拭 (ふっしょく)したようだ。欧州のファイアウオールの効果について も疑問がつきまとっていた。どちらもユーロ相場に明らかな影響を与 えた」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時52分現在、ドルはユーロに対して前 週末比0.5%安の1ユーロ=1.3337ドル。円に対しては0.6%上 げて1ドル=82円83銭。一時は0.8%高となった。円は対ユーロ で1.1%安の1ユーロ=110円47銭。

円は年初来で主要取引通貨全てに対して下げている。対ドルで は7.2%、対ユーロでは9.8%それぞれ下落している。ブルームバー グの集計によれば、ドルは主要通貨中で2番目に年初来の下げが大き い。対ユーロで2.8%下げたほか、メキシコ・ペソに対しては9.1% 安となっている。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は2008年以来の高値 となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が、雇 用押し上げには緩和的な金融政策の維持が必要との認識を示したこと が背景にある。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前週末比1.4%高の1416.51。ダウ工業株30種平均は

1.2%上げて13241.63ドル。

JPモルガン・ファンズのチーフ市場ストラテジスト、デービッ ド・ケリー氏は「バーナンキ議長が言おうとしているのは、刺激策の 引き揚げペースは非常にゆっくりしたものになるということだ」と続 けた。

バーナンキ議長は講演で、失業率の低下は明るい材料だとした一 方で、経済にはなお支援が必要だとの考えを示した。

◎米国債市場

26日の米国債市場では30年債利回りが上昇。バーナンキ連邦準 備制度理事会(FRB)議長が一段の雇用回復のためには緩和的な金 融政策を維持することが必要だとの考えを示し、インフレが加速する との観測が強まった。

財務省は27日、2年債(350億ドル)の入札を実施する。翌 28日には5年債(350億ドル)と、29日に7年債(290億ドル) を入札する。この日発表された2月の中古住宅販売成約指数はほぼ2 年ぶりの高水準を保った。

米国みずほ証券のリチャード・ブライアント氏は、「この日のバ ーナンキ議長の発言はインフレを誘発する可能性があるとも解釈でき るだろう」と述べ、「議長は今の姿勢を変えるつもりがないことをは っきり示した」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後3時2分現在、30年債利回りは前営業日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇して3.33%。同年債価格(表面利 率3.125%、2042年2月償還期限)は15/32下落して96 3/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。4週間ぶりの大幅高となった。 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が、失業率の低下 に向け緩和的な金融政策の維持がなお必要だとの考えを示したことが 手掛かり。

バーナンキ議長はこの日の講演で、失業率のさらなる低下を「緩 和的政策の継続によって支援することができる」と述べた。金は 2008年12月末以降、約91%上昇している。米当局が借り入れコス トを過去最低に維持していることや、量的緩和第1-2弾の実施で住 宅ローン担保証券や国債を計2兆3000億ドル購入したことが背景。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)の ヘッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで「市場 はバーナンキ議長のコメントに反応している。量的緩和第3弾の見通 しを後押しするものだからだ」と指摘。「いかなる形式でも刺激措置 が実施されれば、金属すべてにとってプラスになる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前営業日比1.4%高の1オンス=1685.60ドルで終了。中 心限月としては先月21日以来の大幅上昇となった。一時は

1687.80ドルと、13日以来の高値を付ける場面もあった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。米連邦準備制度理事会(FR B)のバーナンキ議長が失業率の低下に向け緩和的な金融政策を維持 することが必要だとの考えを示したことで、商品投資の魅力が高まっ た。

バーナンキ議長はこの日、労働市場の一段の改善に向け緩和的な 金融政策の維持が必要になると指摘。欧州の債務危機で成長が鈍化す るとの懸念を背景に、原油は一時下落する場面もあった。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)のチーフ市場ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は「バーナ ンキ議長の発言に対する市場の反応は不可解だ」と指摘。「同議長の 講演では新しい内容はまったくなかった。議長は失業率の低下に向け 政策金利をゼロ近辺に維持する方針を過去半年にわたり極めて明確に 示している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前営 業日比16セント(0.15%)高の1バレル=107.03ドルで終了。 バーナンキ議長の講演前には一時106.19ドルまで値下がりする場面 もあった。

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