米国債:4日続伸、米新築住宅販売が減少-燃料高で成長懸念

米国債相場はほぼ1カ月ぶりの4日 続伸。米新築住宅販売が予想に反して減少したことを受け、景気回復に 伴い米国債の逃避需要が減退するとの観測に対する懐疑的な見方が強ま った。

30年債利回りは200日移動平均を下回った。今月に入り価格が下落 し利回りは一時、6カ月ぶり高水準に押し上げられていたが、その動き が一段落する可能性が出てきた。10年債と同年物インフレ連動債 (TIPS)の利回り格差は3日連続で縮小。原油価格の急騰はインフ レを加速させるより、むしろ経済成長の足かせになるとの観測が背景に ある。今週発表された経済統計では、中国と欧州の成長鈍化が示唆され た。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「これまでの米 経済の成長は、欧州発の悪材料を打ち消すほど並外れたものではない」 と指摘。「利回りが大きく上昇し投資妙味が増したうえ、その後に欧州 と中国の弱い指標が発表され、世界はまだ全て順調とはなっていないこ とが明らかになった」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後4時9分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(b p、1bp=0.01ポイント)下げて2.23%。一時2.21%まで下げる場面 もあった。同年債(表面利率2%、2022年2月償還)価格は13/32上昇 して97 31/32となっている。

30年債利回りは5bp低下して3.31%。200日移動平均の3.3343% を割り込んだ。利回りは14日以降、200日移動平均を上回って推移して いた。

追加緩和観測は後退

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の国債戦略責任者、デービッド・エーダー氏は「200日移動平均を割り 込んでも売りが出ないということは、利回り上昇トレンドが受け入れら れない兆候だ」とし、「最近の急激な売りでレンジが再調整された。市 場は今それを見直している段階だ」と解説した。

10年債利回りは今週に入り6bp低下。今月2日以降の上昇幅は26 bpに縮小した。利回りは20日に2.4%と、ほぼ5カ月ぶり高水準を付 けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)が13日の会合で景気判断を引 き上げたことが手掛かり。景気見通しの改善を背景に、量的緩和策の下 で金融当局が追加の国債購入を実施するとの観測は後退した。これを受 けてより高リスクの資産が買いを集めた。

BTIGの主任グローバルストラテジスト、ダン・グリーンハウス 氏(ニューヨーク在勤)は、「明らかに、この日の利回りの動きは緩和 政策が終了に近づいたとの見方に基づいていた。しかしそれは先を読み 過ぎた動きだ」としたうえで、「成長懸念が再燃している」と続けた。

利回り格差縮小

原油先物価格は4日ぶりに1バレルあたり108ドルを超えた。ニュ ーヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は一時2.5%高 の108.25ドルと、3週間ぶり高値を付けた。過去10年間の平均は1バレ ル=65ドル。

10年債と同年物TIPSの利回り格差は2.37ポイントに縮小した。 利回り格差は、投資家が予想する今後10年間における消費者物価の年間 上昇率を示唆する。今月20日には2.45ポイントと、昨年8月以来の高水 準に上げていた。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクター兼米 国債トレーディング責任者、マイケル・フランゼーズ氏は「他国で景気 が減速すれば、その影響から無縁でいることは不可能だ」とし、「国債 相場の先行きは悪くない」と述べた。

米商務省がこの日発表した2月の新築一戸建て住宅販売(季節調整 済み、年率換算)は前月比1.6%減の31万3000戸。ブルームバーグ・ニ ュースがまとめたエコノミスト予想中央値は32万5000戸だった。前月 は31万8000戸(速報は32万1000戸)に下方修正された。

原題:Treasuries Gain a Fourth Day as Report Spurs Doubts on Recovery(抜粋)

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