3月23日の米国マーケットサマリー:国債が続伸、新築住宅の減少で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3269 1.3201 ドル/円 82.45 82.54 ユーロ/円 109.40 108.95

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 13,080.73 +34.59 +.3% S&P500種 1,397.11 +4.33 +.3% ナスダック総合指数 3,067.92 +4.60 +.2%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .35% -.01 米国債10年物 2.23% -.05 米国債30年物 3.31% -.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,662.40 +19.90 +1.21% 原油先物 (ドル/バレル) 106.86 +1.51 +1.43%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではニュージーランド(NZ)ドルを 中心に商品輸出国の通貨が対ドルで上昇。株価や資源価格の上昇を背 景に、経済成長との連動性の高い資産に買いが集まった。

ノルウェー・クローネが高い。供給障害を懸念して原油が値上が りしたことが追い風。2月の米新築住宅販売は2カ月連続で減少し、 円はこの統計の直後、ドルに対して買いを集める場面もあった。ユー ロは対円で4日ぶりに上昇した。前日までの下げは行き過ぎだったと の見方が強まった。

BNPパリバのシニア為替ストラテジスト、レイ・アトリル氏 (ニューヨーク在勤)は「今週は資源国通貨のロングポジションが大 きく巻き戻されていたため、今日のところは原油の反発に支えられて いる可能性がある」と指摘。「ボラティリティは低い。これはキャリ ー取引が魅力的であることを意味する」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時19分現在、NZドルは対米ドルで前 日比1%高の1NZドル=81.78米セント。ユーロは対ドルで

0.4%高の1ユーロ=1.3258ドル。円は対ドルでほぼ変わらずの1 ドル=82円53銭、週間では1.1%高と昨年末以来の大幅上昇とな った。

◎米国株式市場

23日の米株式相場は反発。エネルギー株が上昇し、予想外に減少 した新築住宅販売からの悪影響を相殺する格好となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値ではS&P500種株価指 数は0.3%上昇して1397.11。週間ベースでは0.5%下げた。

ロバート・W・ベアードのチーフ投資ストラテジスト、ブルー ス・ビトルズ氏は「エネルギー株がけん引役となっているが、それは イランの問題や原油不足に陥るとの懸念の表れだ」と指摘。「株式相 場は第1四半期に大きく上昇したため、ある程度の値固めは起こるか もしれないが、大規模な調整局面に入りやすいとは思わない。株価は 大きく上げてきたが、投資家の心理は落ち着いている」と述べた。

前日は中国とユーロ圏で製造業活動が縮小したことが嫌気され下 落。小荷物輸送のフェデックスは利益見通しが失望され、大幅安とな った。

◎米国債市場

米国債相場はほぼ1カ月ぶりの4日続伸。米新築住宅販売が予想 に反して減少したことを受け、景気回復に伴い米国債の逃避需要が減 退するとの観測に対する懐疑的な見方が強まった。

30年債利回りは200日移動平均を下回った。今月に入り価格が 下落し利回りは一時、6カ月ぶり高水準に押し上げられていたが、そ の動きが一段落する可能性が出てきた。10年債と同年物インフレ連動 債(TIPS)の利回り格差は3日連続で縮小。原油価格の急騰はイ ンフレを加速させるより、むしろ経済成長の足かせになるとの観測が 背景にある。今週発表された経済統計では、中国と欧州の成長鈍化が 示唆された。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレ ーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「これまで の米経済の成長は、欧州発の悪材料を打ち消すほど並外れたものでは ない」と指摘。「利回りが大きく上昇し投資妙味が増したうえ、その 後に欧州と中国の弱い指標が発表され、世界はまだ全て順調とはなっ ていないことが明らかになった」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後3時7分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(b p、1bp=0.01ポイント)下げて2.23%。一時2.21%まで下げ る場面もあった。同年債(表面利率2%、2022年2月償還)価格は 3/8上昇して97 30/32となっている。

30年債利回りは5bp低下して3.31%。200日移動平均の

3.3343%を割り込んだ。利回りは14日以降、200日移動平均を上 回って推移していた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。4週間ぶりの大幅高となった。 ドルの下落を受けて、代替投資先としての金買いが膨らむとの観測が 強まった。

商品24銘柄で構成するS&PのGSCI指数は一時2.1%上昇。 ドルは主要6通貨のバスケットに対して一時0.7%値下がりした。金 は前日には一時、オンス当たり1627.50ドルと1月13日以来の安 値に下げた。価格下落により、金の2大消費国であるインドと中国で 需要が高まる可能性がある。

RJオブライエン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商 品ブローカー、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「こ の日はドルの動きが影響しており、商品は全般的に上昇している」と 指摘。「中国の指標を見直す動きもみられ、同国の商品需要は上向く との期待がある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比1.2%高の1オンス=1662.40ドルで終了。中心限 月としては先月21日以来の大幅上昇となった。今週は0.4%の値上 がり。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。イランへの制裁強化の影響で 同国の原油輸出量が3月に日量約30万バレル減少するとのロイター 通信の報道を受け、買いが入った。

ロイター通信がスイスのコンサルティング会社ペトロロジスティ クスなどを引用して報じると、原油相場は3分間で2%余り上昇した。 ショーク・グループ(ペンシルベニア州ビラノバ)のスティーブン・ ショーク社長は逆指値の買い注文が発動した可能性があるとの見方を 示した。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・ キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は 「ロイターのニュースは相場の急上昇と同じタイミングで出てきた」 と指摘。「それほどの量ではないが、イラン情勢の緊張は恐らく高ま るばかりであることをあらためて示している。イラン産原油の輸出が 止まると、サウジアラビアがその分を補うのは困難になるだろう」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日 比1.52ドル(1.44%)高の1バレル=106.87ドルで終了。一時 は2日以来の高値となる108.25ドルまで上昇した。週間では19セ ントの下落、年初からは8.1%上げている。

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