3月22日の米国マーケットサマリー:円が大幅上昇、株は続落

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3188 1.3216 ドル/円 82.55 83.41 ユーロ/円 108.86 110.23

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 13,046.14 -78.48 -.6% S&P500種 1,392.79 -10.10 -.7% ナスダック総合指数 3,063.32 -12.00 -.4%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .36% .00 米国債10年物 2.28% -.02 米国債30年物 3.37% -.02

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,642.50 -7.80 -.47% 原油先物 (ドル/バレル) 105.42 -1.85 -1.72%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が主要16通貨全てに対して大 幅高となった。欧州と中国の製造業指数が低下し、景気減速懸念が強 まり、安全な逃避先とみなされる円の需要が高まった。

日本の2月の貿易収支が予想に反して黒字となり、景気回復を示 唆した。これを背景に円は対ドルで3週間ぶりの大幅高となった。中 国の製造業活動の縮小を示す指標を嫌気し、豪ドルやメキシコ・ペソ が下落した。ドルは米新規失業保険申請件数の減少を材料に上昇した。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナリ スト、オマー・エシナー氏(ワシントン在住)は「中国のデータが失 望され、ユーロ圏のデータも予想を大きく下回り、懸念材料となった。 そのため、安全な逃避先を求める動きが市場全体で起こっている」と 指摘。「米失業保険申請件数の減少は、悪化している海外の経済デー タとは対照的で、そのためドルは底堅さを維持している」と語った。

ニューヨーク時間午後2時10分現在、円は対ドルで前日比

1.2%高の1ドル=82円42銭。一時は1.3%上昇し、2月27日以 来の大幅高となった。対ユーロでは1.4%高の1ユーロ=108円65 銭。ドルは対ユーロで0.3%高の1ユーロ=1.3181ドル。

◎米国株式市場

22日の米国株式相場は続落。中国とユーロ圏で製造業活動が縮 小したことが売り材料となった。小荷物輸送のフェデックスは利益見 通しが失望され、大幅下落した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値ではS&P500種株価指 数は0.7%下げて1392.78。月間ベースではこれまで2%上昇。

クリスティアナ・トラストで110億ドルの資金を運用するポート フォリオマネジャー、スコット・アーミガー氏は、「中国の動向を注 視している」と述べ、「経済成長のペースにはまだ多くの疑問がある」 と指摘。「力強い上げの後で下落するのはめずらしくない」と続けた。

3月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は前月よりも低下。 ユーロ圏のサービス業と製造業を合わせた3月の総合景気は市場予想 に及ばなかった。これらが手掛かりとなり、この日は世界的に株価が 下落した。

◎米国債市場

米国債相場はほぼ1カ月ぶりに3日続伸となった。ユーロ圏の経 済活動の縮小や中国の製造業活動の弱まりを背景に、米国債の逃避需 要が高まった。

米財務省が22日実施した10年物インフレ連動債(TIPS) の入札(発行額130億ドル)では、最高落札利回りが過去最低のマイ ナス0.089%となった。10年債は朝方に上げを削る場面があった。 先週の新規失業保険申請件数が4年ぶり低水準に減少したことが手掛 かり。

ジェフリーズ・グループの政府債エコノミスト、トーマス・サイ モンズ氏(ニューヨーク在勤)は「ここ2週間ほどでかなり値を下げ ていた」と指摘。「そこへ欧州と中国の弱い統計が重なり、リスクオ フの動きが盛り返した」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後2時8分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)下げて2.28%。一時2.24%と今 月14日以来の低水準を付ける場面も見られた。同年債(表面利率 2%、2022年2月償還)価格は6/32上昇し97 18/32となってい る。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。1月以来の安値になった。中国 やドイツの成長鈍化の兆しを背景にドルが上昇したことで、金の需要 が後退した。

商品24銘柄で構成するS&PのGSCI指数は一時1.6%下落。 ドイツの総合景気指数は予想外に低下したほか、中国の指標では3月 の製造業活動が5カ月連続で縮小している可能性が示された。ドルは 主要6通貨のバスケットに対して一時0.4%値上がりした。

ナティクシス・コモディティ・マーケッツのアナリスト、バーナ ード・ダダ氏(ロンドン在勤)は電子メールで、鉱工業生産の弱さが 「アジアや欧州でみられ、ドルの上昇につながった。最近はドルの動 きが金価格に大きく影響している」と記述した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比0.5%安の1オンス=1642.50ドル。一時は

1627.50ドルと、1月13日以来の安値を付けた。年初からは4.8% 値上がりしている。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。1週間ぶりの安値となった。 ユーロ圏と中国の製造業活動が3月にいずれも縮小となり、燃料消費 が減少する可能性を示唆したことが背景。

マークイット・エコノミクスが発表した3月のユーロ圏総合景気 指数(速報値)は前月から低下し、市場予想を下回った。3月の中国 製造業購買担当者指数(PMI)速報値も前月から低下した。株式相 場が値下がりし、ドルが対ユーロで上昇するなか、原油は下げ足を速 めた。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・ キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は 「欧州と中国の製造業の統計が価格に大きく響いている」と指摘。 「これらの指標は減速を示す著しい兆候だ。市場は経済のシグナルを 注視しているところだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日 比1.92ドル(1.79%)安の1バレル=105.35ドルで終了。終値で は15日以来の安値となった。年初からは6.6%値上がりしている。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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