米メルク・インベストメンツ:円の持ち高を全て売却-ユーロ追加購入

米メルク・インベストメンツは21 日、運用する「ハード・カレンシー・ファンド」における円の持ち高を 全て売却し、ユーロを購入した。日本銀行が設定した「物価安定のめ ど」が金融緩和を招くことを懸念している。

同社の創設者で社長のアクセル・メルク氏はブルームバーグラジオ とのインタビューで、「日銀はインフレターゲットを導入した。紙幣を 増刷し、インフレモードに入りつつある中で、流れはシフトしている」 と語った。

ハード・カレンシー・ファンド(運用資産5億6410万ドル=約470 億円)は2月時点で資産の4.2%を円に、9.7%をユーロに配分してい た。メルク氏は、欧州中央銀行(ECB)が域内銀行に3年物資金を無 制限に供給したことを受け、同ファンドのユーロの持ち高をこれまで減 らしていたと説明。今回のユーロ購入は、オーストラリア・ドルなど資 源国通貨の潜在的に不安定な動きをヘッジするのが目的だという。

メルク氏は「資源国通貨の唯一の問題点は誰もがそれを欲しがるこ とだ。変動が比較的大きいため買い過ぎてはいけない」と指摘。「長期 の視点からユーロには魅力を感じないが、運用資産の分散化に役立つと いう点でユーロを追加購入している」と語った。

ブルームバーグが集計したデータによると、ハード・カレンシー・ ファンドの年初来リターンはプラス1.95%で、競合ファンドの半数と同 等の成績。今月はマイナス1.56%。過去3年ではプラス6.4%と、競合 ファンドの91%を上回る成績を残している。

原題:Merk Investments Liquidates Yen Holdings on Inflation Concern(抜粋)

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