超長期債が下落、流動性供給入札で倍率低下-長期金利1%接近警戒

債券市場では超長期債が下落。投 資家からの売りが出たことやきょう実施の流動性供給入札で応札倍率 が低下したことが嫌気された。長期金利は朝方に1%付近まで低下し たが、その水準では売りが優勢になり、上昇に転じた。

パインブリッジ・インベストメンツ運用本部の松川忠債券運用部 長は、「流動性供給入札では、応札倍率が1倍台と低かった。これを受 けて昨日まで超長期債に買いが入って利回り曲線が平たん化していた 動きがなくなった。3月決算期末を控えて投資家の動きも鈍く、超長 期債には売りが出て重たい展開」と述べた。

現物債市場では、20年物の134回債利回りは一時、前日比2.5ベ ーシスポイント(bp)高い1.785%を付けた。30年物の36回債利回り は1bp高い1.95%に上昇した。

財務省がこの日実施した流動性供給の入札結果では、最大利回り 較差が0.000%、平均利回り較差はマイナス0.006%となった。応札倍 率は1.88倍と、2010年12月以来の低水準となった。発行額は3000 億円程度。対象銘柄は20年国債の第98回から第129回まで(第108 回、第112回、第113回を除く)。30年国債の第2回から第33回まで (第6回除く)。

長期金利の指標となる新発10年物の321回債利回りは同1.5bp 低い1.005%と、14日以来の低水準で取引を開始した。その後は、徐々 に低下幅を縮め、午後1時前には0.5bp高い1.025%に上昇。いった ん1.02%を付けたが、3時前から再び1.025%で推移している。

長期金利は約1週間ぶり低水準の1%付近まで低下したが、その 後は売りが優勢だった。UBS証券の伊藤篤シニア債券ストラテジス トは、「10年債利回りの1.0%台前半、5年債の0.3%台半ばは居心地 の良い水準なので、この辺りでもみ合う展開」と説明していた。

先物横ばい

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比9銭高の141円64銭で 始まり、直後に141円76銭まで上昇し、日中で14日以来の高値を付 けた。しかし、その後は水準を切り下げ、一時は5銭安の141円50 銭まで下落。結局は横ばいの141円55銭で引けた。

6月物が朝方に1週間ぶり高値を付けたことについて、一時的な がら貿易統計の影響を受けたとの指摘が出ていた。新生銀行ALM部 の勝智彦次長は「2月の貿易収支が黒字となって為替が円高に反応し たことなどが債券相場の支援材料となっていた」と語った。

きょうの東京外国為替市場では、貿易収支発表後には円が一時1 ドル=83円14銭まで円買いが進んだが、その後は83円30銭前後の 動きとなっている。

財務省が22日午前に発表した貿易統計速報(通関ベース)による と、貿易収支は329億円の黒字。中華圏の春節(旧正月)休暇などの 影響で過去最大の赤字を記録した1月から一転して黒字を確保した。

21日の米債相場は続伸。ニューヨーク連銀が40億3000万ドル相 当の国債 を購入したほか、中古住宅販売が予想に反して減少したこと が背景。米10年債利回りは6bp低下の2.30%となった。

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