日本株反発、円安定や貿易統計支援し輸出、石油買い-内需一角堅調

東京株式相場は反発。円相場の落 ち着きや貿易統計の改善を受けホンダや日産自動車、日立製作所、任 天堂など輸出関連株が上昇。海外原油先物価格の上昇を好感し、鉱業 や石油・石炭製品株も上げた。情報・通信やサービスなど内需関連業 種の一角も堅調。

TOPIXの終値は前日比3.29ポイント(0.4%)高の862.07、 日経平均株価は同40円59銭(0.4%)高の1万127円8銭。

ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、 「世界の中で日本銀行の金融緩和姿勢は最も強固。金融緩和を背景と した円安基調が輸出企業を通じて内需まで波及するという期待は根強 く、日本株を見直そうという動きは継続している」と話していた。

この日の日本株は、前日発表された米国の中古住宅販売件数の減 少、円安一服の動きが嫌気され、TOPIX、日経平均とも小幅安で 開始。日本の2月の貿易収支が5カ月ぶりに黒字に転じ、円高方向へ の動きが限られたことなどで、午前後半にかけて上昇転換した。午後 前半は、中国経済の先行き懸念から再び両指数がマイナスに沈む場面 もあったが、取引終盤は弱含みの円相場に連動する格好で持ち直した。

「大きな流れでの米景況感改善には変化がなく、株価の先高期待 は続いているというのが現在の相場を見る際の前提」と、いちよし投 資顧問の秋野充成運用部長だ。投資家心理は良好だけに、株価が安く なる場面では見直し買いが入りやすい。

貿易収支5カ月ぶり黒字、石油関連は終日堅調

また、財務省がきょうの取引開始前に発表した貿易統計速報の結 果も、輸出関連株が底堅く推移する一因だった。輸出額は前年同月比

2.7%減と、減少率はブルームバーグのエコノミスト調査の予想中央値

6.5%減を下回った。輸入額も同9.2%増えたが、差し引きした貿易収 支は329億円の黒字と、5カ月ぶりに赤字から脱却。

ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真代表取締役は、 「輸出企業の業績回復を裏付ける統計とプラスに捉えられた」と見て いた。

このほか、鉱業など石油関連株は終日堅調。先週の米原油在庫が 予想外に減少したことが手掛かりとなり、きのうのニューヨーク原油 先物5月限は前日比1.1%高の1バレル=107.27ドルと反発。関連業 種には販売価格上昇、在庫評価益期待が広がった。2012年1-3月期 業績予想を増額したネクソンのほか、グリー、ソフトバンクなど情報・ 通信株も高い。

中国PMI低調は重し

一方、鉄鋼や海運、非鉄金属、機械など中国経済と関連性が深い 業種は下げた。英HSBCホールディングスとマークイット・エコノ ミクスが22日に発表した3月の中国製造業購買担当者指数(PMI) 速報値は48.1と、4カ月ぶりの低水準だった。ゴールドマン・サック ス証券では、中国の利下げの可能性は大幅に高まったと予想したもの の、きょうに関しては需要動向の先行きを懸念する売りに押された。

「中国景気は足元が低水準でも金融緩和によっていずれ回復する という期待感はあるものの、市場想定に比べ低水準が続く可能性が出 ている。中国関連は株価水準が高いだけに、見極める必要がある」と、 ニッセイアセットの久保氏は言う。

不動産、野村HLD軟調

このほか、三菱地所や三井不動産、住友不動産、東急不動産など 大手を中心に不動産株も安い。東急不には、JPモルガン証券が投資 判断を「中立」に下げる材料もあった。

証券株では野村ホールディングスが続落し、東証1部の売買代金 1位。中央三井アセット信託銀行が上場企業の公募増資に絡みインサ イダー取引(金融商品取引法違反)をした問題で、関係者によれば、 野村証券は増資の引き受け証券会社として知り得た情報を中央三井信 託銀に漏らしたもよう。野村証は、問題となった国際石油開発帝石株 の公募増資に関する主幹事の1社だった。

東証1部の売買高は概算で19億8491万株、売買代金は1兆2958 億円、値上がり銘柄数は986、値下がり536。33業種の騰落状況は、 その他製品や鉱業、繊維、サービス、情報・通信、ゴム製品が値上が り率上位。値下がり率上位は鉄鋼や不動産、海運、機械、非鉄金属、 金属製品、ガラス・土石製品などだった。

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