ヒポクラテスは知っていた、がんを防ぐ特効薬-1粒2円50銭

医療従事者が職業倫理を誓う宣誓文 で有名な古代ギリシャの医師ヒポクラテス。そのヒポクラテスの時代か らあったある薬に、がんを防ぐ働きがあることが分かった。

今では1粒3セント(約2円50銭)で手に入る鎮痛剤のアスピリン を毎日少量服薬した人は、3年後にがんになっている確率が服用しなか った人に比べ24%低いことが、医学誌ランセットに21日発表された研究 で分かった。さらに、量に関わらず毎日アスピリンを飲んだ人は5年後 にがんで死亡している確率が37%低かった。被験者の性別による差はな かった。

ヒポクラテスの時代に起源を持つアスピリンが、長期的にがんによ る死亡の確率を低下させることは、2007年から知られていた。ただ、効 果が表れるのは8年以上経過してからと考えられていたが、今回の研究 で短期間でも効果があることが分かった。ある種の腫瘍の治療に利用で きる可能性が示されたと、研究を率いたピーター・ロスウェル英オクス フォード大学教授が述べた。

同教授は電話インタビューで、「アスピリンは価格が低いという点 と恐らく安全性がはるかに高いという点の両方で、そのような状況で利 用できる他のどんな薬とも異なる」と語った。アスピリンの副作用とし て考えられる内出血のリスクも3、4年で低下すると説明した。

ロスウェル教授によれば、「家族にがん、特にすい臓がんになった 人がいる、あるいは血管に関して心臓発作や卒中のリスク要素を持つ中 年の人」はアスピリンを服用することでリスクが低下する可能性が高 い。47歳の同教授は3、4年前から服用しているという。

アスピリンは柳の樹皮に含まれるサリシンという成分がもとになっ ており、ヒポクラテスは約2400年前に言及している。

原題:Hippocrates’s 3-Cent Aspirin a Day May Keep Cancer at Bay (1)(抜粋)

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