米国債:続伸、中古住宅販売の減少で-連銀の購入も下支え

米国債相場は続伸。10年債利回りは 2日連続で下落した。ニューヨーク連銀が40億3000万ドル相当の国債を 購入したほか、中古住宅販売が予想に反して減少したことが背景にあ る。

利回りは前日に一時、昨年10月以来の高水準に上昇し投資資金を呼 び込んだ。国債価格はそれまで9日連続安と、過去約6年間で最長の下 落局面となっていた。米連邦公開市場委員会(FOMC)が13日の会合 で景気判断を引き上げて以来、金融当局による追加緩和実施の見通しを 見直す動きが出ている。住宅ローン金利の上昇を背景に、先週の住宅ロ ーン申請指数は低下した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナン キ議長は、原油価格の上昇が経済成長の足かせとなる可能性を指摘し た。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の国債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は、「住宅販売の減少や 住宅ローン申請指数の低下、FRBの国債購入、エネルギー価格の景気 への打撃に関するバーナンキ議長の発言、欧州情勢などを受け、米国債 相場は上昇の足掛かりを得た」と指摘。「それと同時に、市場は激しい 値動きを見直しつつあることから一段安とはならず、売りのモメンタム は止まった」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後4時5分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(b p、1bp=0.01ポイント)下げて2.29%。一時は8bp低下し、日中 の下げとしては今月6日以来最大となる場面もあった。同年債(表面利 率2%、2022年2月償還)価格は19/32上昇して97 14/32となってい る。

10年債利回りは前日2.40%と、昨年10月28日以来の高水準を付ける 場面も見られた。今年に入りこれまでの利回り上昇幅は40bpを超えて いる。この日の30年債利回りは7bp下げて3.38%。

バーナンキ議長が議会証言

バーナンキFRB議長は21日、下院監視・政府改革委員会で証言。 エネルギー価格の上昇は個人消費を抑制し米経済を弱める恐れがあると 指摘した。これを受けて利回りはこの日の最低に下げた。議長はエネル ギー価格上昇により「少なくとも短期的に見て成長が減速する恐れがあ る」と発言。また、欧州の金融・経済の状況は「依然として厳しい」と の認識も示した。

10年債と30年債のイールドカーブ(利回り格差)は109bpに拡 大。前日は108.6bpと、1月23日以降の最小となっていた。

CRTキャピタルのリンジェン氏は、「短期のインフレリスクは主 に5年債と10年債に反映されるが、30年債には響いていない」と述べ た。

10年債利回りの相対力指数(RSI、14日間)はこの日、65.8に低 下した。前日まで5営業日連続で70を上回っていた。同指数が70を上回 ると、利回りが上昇を維持しにくくなる可能性があると一部投資家は判 断する。

連日の国債購入

10年債利回りは昨年9月23日に付けた過去最低の1.67%から上昇し たものの、過去10年間の平均である3.87%を依然として下回っている。 ブルームバーグ・ニュースが銀行と証券会社を対象に実施した調査によ れば、年末の利回り予想中央値は2.54%。

ニューヨーク連銀はこの日、償還期限が2018年4月から2020年2月 までの米国債を購入した。借り入れコストの抑制を図り、残存期間が長 めの国債を4000億ドル購入して期間が短い国債を同額売却する計画の一 環。同連銀は今週、連日買い入れを実施。連日購入した期間としては1 月以来で最長となる。

米国債は朝方の統計発表を受けて値を伸ばした。全米不動産業者協 会(NAR)が発表した2月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年換 算、以下同じ)は、前月比0.9%減の459万戸となった。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は461万戸だった。 前月は463万戸に上方修正された。

原題:Treasuries Gain for a Second Day Amid Fed Purchase, Home Sales(抜粋)

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