英予算案:最高税率引き下げ、不動産脱税を阻止-緊縮策堅持

オズボーン英財務相は21日、予算案 を発表した。所得税の最高税率を50%から引き下げる一方で高級不動産 購入への課税を強化し、緊縮財政を堅持する方針を示した。

財務相は下院での予算演説で、年収が15万ポンド(約2000万円)を 超える高所得者層への税率を2013年4月から45%に下げることを明らか にした。また、計画していた法人税率の引き下げを加速する。これら減 税に伴うコストは、200万ポンド超の不動産購入への課税率を5%から 7%へ引き上げることや、脱税防止の取り組みでカバーする。

キャメロン政権は財政赤字の削減と新規借り入れを伴わない景気支 援の実施を通じ、見直し対象となっている英国の最上級格付け 「AAA」の維持を図っている。この日発表された2月の財政収支報告 では、予想に反して赤字拡大が示された。英財政赤字は現在、対国内総 生産(GDP)比で8%を上回る。

格付け会社フィッチ・レーティングスは先週、英格付け見通しを 「ステーブル(安定的)」から「ネガティブ」に変更した。

オズボーン財務相はまた、ユーロ圏債務危機と原油値上がりが英経 済への脅威だと指摘。英予算責任局(OBR)によると、2012年度(12 年4月-13年3月)の財政赤字は対GDPで7.6%に縮小する見込み。 公的債務は15年ごろに76.3%でピークに達するとみられている。これは 従来予想を下回る水準。

景気見通し

OBRは今年の成長率見通しを0.8%と、昨年11月時点の予測 (0.7%)から上方修正し、オズボーン財務相は英国のリセッション (景気後退)入りは回避できると宣言した。昨年10-12月(第4四半 期)に縮小した英経済は13年には2%のプラス成長となる見込み。失業 率は今年8.7%でピークに達する見通しという。

法人税率は来月から24%と、従来計画からさらに1ポイント引き下 げられることになった。これを14年までに22%まで下げる。ただ、法人 減税の恩恵が金融機関に及ばぬよう、銀行税は引き上げると財務相は説 明した。

英公債管理局(DMO)は同日、12年度に1677億ポンドの国債を発 行すると発表。プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)21 社のうち19社の予想中央値では、1800億ポンドの発行額が見込まれてい た。

原題:Osborne Cuts U.K. Top Tax in Budget Keeping Austerity Drive (2)(抜粋)

--取材協力:Robert Hutton、Svenja O’Donnell、Scott Hamilton、Namitha Jagadeesh、Michelle E. Frazer、Andrew Atkinson、Fergal O’Brien、Craig Stirling.

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