民主:消費増税法案で調整難航、反対派が会合-弾力条項など焦点

消費税率(現行5%)を10%へと 引き上げる増税法案をめぐる民主党内の調整が難航している。党執行 部は21日も、社会保障・税一体改革や税制調査会などの合同会議を引 き続き開催し、法案の月内国会提出に向けて打開策を探るが、反対・ 慎重派は同日午後に他党や民間の企業経営者などで構成する国民会議 を設立し、抵抗する構えだ。

政府は2月17日、消費税率を2014年4月に8%、15年10月に 10%へと2段階で引き上げる一体改革の大綱を閣議決定。これまで政 府・民主党は、法案の国会提出前の与野党協議を呼び掛けてきたが、 自民、公明両党は応じていない。

反対・慎重派は21日午後、国会内で「消費税を考える国民会議」 (会長・清水信次日本チェーンストア協会会長)の設立総会を開催。 幹事長に就任した川内博史衆院議員は消費税増税について「やるべき ことをやってからにしてほしい」と慎重な姿勢をあらためて示した。 同会議には、川内氏ら民主党有志のほか、国民新党の亀井静香代表、 社民党の阿部知子政審会長らが出席した。

政府は14日の合同会議で法案の概要を提示。同会議は16日まで 3日間にわたり、これを討議した。概要は経済状況が悪化した場合に 増税を停止する「弾力条項」について法案の附則第18条に「経済状況 の好転について、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経 済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停 止を含め所要の措置を講ずるものとする」と規定している。

古本伸一郎衆院議員によると、この「弾力条項」に経済成長率の 数値目標を明記するなどの修正を要求する声が党内に出ている。加え て、さらなる税制改革について16年度を目途に「必要な法制上の措置 を講ずる」とした附則第28条に対しても、削除を求める意見もあると いう。

安住淳財務相は21日午前の閣議後会見で、附則第28条について 「党の中で誤解を与えることのないよう配慮してほしいということで あれば、十分対応することは可能だ」と指摘した。ただ、数値目標の 明記については「数字でここまできたら良いとか、ここまでだったら 駄目というのは法律ではなじまない。数字を書き込むのは難しい」と 否定的な見解を示した。

こうした中、野田佳彦首相は21日午前の参院本会議で、増税法案 の提出時期について「社会保障と税の一体改革は待ったなしの課題で あり、不退転の決意でこの改革をやり遂げる決意だ。今年度中に法案 を提出する方針に変わりはない」と語った。

一方、小沢一郎元代表は3日に出演したテレビ東京の「週刊ニュ ース新書」で、今国会で増税法案を成立させることに対する党内情勢 について「ほとんどの人が反対だ」と指摘。その上で、「政権交代の時 の大改革をやるんだという初心を忘れて消費税だけで突っ込むとなれ ば、民主党の中で支持を得られなくなるのではないか」と首相をけん 制していた。

--取材協力:下土井京子Editor: Hitoshi Sugimoto, Tetsuki Murotani

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