アジアの発電用石炭価格:3年で最大の下落か-米国産供給増で

アジアの発電用石炭価格が、3年前 の世界金融危機以降で最大の下落を示す可能性が高まっている。経済成 長の鈍化で需要が軟化していることに加え、米国産の供給が増加し過剰 分が膨らむ恐れがあるためだ。

オーストラリアのニューカッスル港の発電用石炭価格は今年3月末 までの2四半期に、2009年3月末までの2四半期以降で最大の下落率を 示す見込み。アジアと欧州向けの輸出拠点である南アフリカ共和国のリ チャーズベイの四半期ベースの価格は、過去10年で最長の下落となりそ うだ。ブルームバーグ・ニュースがアナリストとトレーダー、生産者8 人を対象に実施した調査によると、供給が過剰となり消費が鈍化する 中、発電用石炭価格が向こう半年間に回復する可能性は低い。

発電用石炭の世界最大の輸入国である中国とインドで経済成長の鈍 化により消費が脅かされる一方、最大の輸出国であるインドネシアと豪 州による出荷は過去最高水準に達している。さらに米国では、天然ガス 価格が10年ぶりの安値まで下げ、石炭需要が後退し供給が過剰となりつ つあり、鉱山各社は国外の買い手を探している。

独RWEサプライ・アンド・トレーディングの国際マーケティング 担当ディレクター、ペーター・ドーマン氏は先週、ニューデリーでのイ ンタビューで「買い手市場だ。市場では供給が需要を大幅に上回ってい る」と指摘した。

英調査会社IHSマックロスキーのデータによると、ニューカッス ルの発電用石炭価格は16日、1トン当たり104.90ドルと、昨年9月30日 時点と比較して14%下落している。リーマン・ブラザーズ・ホールディ ングスの破綻を受け世界の金融市場が混乱した08年9月末から09年3月 末までの2四半期に同価格は57%下げた。今年3月末までの2四半期の 下落率はそれ以降で最大となる可能性がある。

原題:Coal Slump Worst in Three Years Seen on Gas Drop: Energy Markets(抜粋)

--取材協力:Mario Parker.

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