【個別銘柄】監視委調査の三井住友Hが急落、証券や鉄鋼、ソニーも

きょうの日本株市場で、価格変動 材料の出た銘柄の終値は以下の通り。

三井住友トラスト・ホールディングス(8309):前営業日比5.1% 安の277円。傘下の中央三井アセット信託銀行従業員によるインサイ ダー取引の可能性をめぐって証券取引等監視委員会の調査が行われて いる事実がきょう午後に判明。今後の課徴金の発生リスクなどを懸念 する売りが膨らんだ。三井住友Hはニュースリリースで、同委の調査 に全面的に協力、現在調査は進行中で、今後公表すべき事実が判明し た場合には速やかに知らせるとした。

証券株:野村ホールディングス(8604)が4.1%安の396円、大 和証券グループ本社(8601)が4%安の339円など。東証1部33業種 で、証券・商品先物取引は下落率1位。バークレイズ・キャピタル証 券が19日、証券・ノンバンクのセクター判断を新規に「ネガティブ」 とし、株式市場のピークが近いとの判断で特に証券を弱気とした。

輸出関連株:トヨタ自動車(7203)が1.5%安の3520円、日産自 動車(7201)が2.9%安の865円、コマツ(6301)が3.4%安の2424 円など。中国の国家発展改革委員会のウェブサイトによると、同国は 20日からガソリンとディーゼル油の価格を引き上げる。ブルームバー グの算出では、ガソリン小売価格は最大6.6%、ディーゼル油は同

7.2%上昇する見込みで、中国の景気後退、製品需要減少の可能性を懸 念する売りが終始優勢だった。

鉄鋼株:新日本製鉄(5401)が2.1%安の235円、JFEホール ディングス(5411)が2.1%安の1832円など。世界最大の鉱山会社で あるBHPビリトンの鉄鉱石部門のプレジデント、イアン・アシュビ ー氏は20日、中国の「鉄鋼生産の伸び率は横ばいとなろう。実際にそ うなっている。ただ、5年後くらいまではプラスの伸びが予想される」 と記者団に対し発言。中国の鉄鋼需要減速を懸念する売りが広がった。

資源関連株:国際石油開発帝石(1605)が2.4%安の56万3000 円、三菱商事(8058)が2%安の1986円、JXホールディングス(5020) が2.4%安の523円など。供給不足解消のため、直ちに増産できると サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が表明し、20日のニューヨ ーク原油先物相場は2.3%安の1バレル=105.61ドルと3カ月ぶりの 下げ幅を記録した。また、ロンドン金属取引所(LME)の銅、アル ミ、ニッケル、鉛、亜鉛、スズで構成するLMEX指数も1.5%安と 反落し、収益環境の改善期待が後退した。

半導体関連株の一角:アドバンテスト(6857)が5.8%高の1270 円、SUMCO(3436)が3.8%高の1033円など。BNPパリバ証券 は19日、半導体セクターの投資判断を「Improving」に引き上げた。 スマートフォン需要の伸びに伴う設備投資拡大を背景に、2012年4- 6月期に在庫や受注サイクルの改善が期待されると指摘。12年3月期 の業績発表時には、業界全体の収益回復基調が確認されるとした。

ソニー(6758):4.5%安の1733円。ゴールドマン・サックス証券 は19日、投資判断を「中立」から「売り」に、目標株価を1300円か ら1000円に引き下げた。ハードウェア事業に関し、現状の戦略の先に あるのは継続的な赤字、売り上げ縮小に伴う恒常的な構造改革費用の 発生だと指摘。一方、今後のカギを握るネットワーク機器やコンテン ツサービスにも競争力は感じられない、とした。

関西電力(9503):1.4%安の1312円。12年3月期末の連結有利 子負債が前期末比4000億円強増え、3兆8000億円強に達する見通し と20日付の日本経済新聞朝刊が報道。これまで取引のなかった関西以 外の地方銀行からも融資を受けたとしており、利払い負担の増加を懸 念する売りが先行した。

宇部興産(4208):3.3%安の235円。電子情報材料分野を中心に 製品出荷が計画以下で、ナイロン原料であるカプロラクタム市況の昨 秋以降の市況低迷によるスプレッド縮小も響き、12年3月期の連結営 業利益予想を従来比10%減額、前期比1.4%増の450億円に見直すと 19日に発表。足元の採算悪化が嫌気された。シティグループ証券では、 市場コンセンサスを下回っており、株価は短期的に弱含むとした。

大和工業(5444):5.6%安の2357円。JPモルガン証券は19日、 投資判断を「オーバーウエート」から「中立」に引き下げた。12年度 にかけてタイの短期的な収益モメンタム鈍化が株価の重しになると指 摘。13年3月期は業績の踊り場になる可能性がある、とした。

日本金属工業(5479):2.6%高の78円。同社と日新製鋼 (5407) は19日、10月1日付で経営統合すると発表。共同株式移転の方法で 持ち株会社を設立、両社はその傘下に入る。統合効果は、16年度をめ どに経常利益で年間約130億円規模を目指す。日新鋼と日金工の移転 比率は1対0.56。19日の日新鋼株終値の145円を基準にした日金工株 の理論価格は81円で、一時80円とこれにさや寄せする動きを見せた。

クレディセゾン(8253):1.7%高の1782円。バークレイズ・キャ ピタル証券は19日、新規に投資判断を「オーバーウエート」とし、目 標株価を1950円に据えた。ノンバンクは、業績安定性や来期増益の可 能性などについて今後評価される可能性がある、と指摘。同社につい ては、保有不動産の大規模損失懸念が後退し、PERの割安感を再評 価する局面を想定しているとした。

八洲電機(3153):3.4%高の395円。表示パネル用液晶ディスプ レーを中心に売上高は当初計画に2.6%届かないが、採算面では節電 対応工事案件が前倒しで進み、コスト削減の徹底も寄与、12年3月期 の連結営業利益予想を従来の12億円から前期比74%増の17億円に上 方修正する、と19日に発表。足元の業況堅調が好感された。

アイフル(8515):4.2%安の158円。法改正後の消費者金融市場 規模の縮小、利息返還による資金負担の重さなどからさらなるコスト 削減が不可避とし、250人程度の希望退職者を募集すると19日に発表。 期間は4月2日から20日まで。3月1日時点のグループ正社員は1907 人。経営環境の厳しさをあらためて懸念する売りに押された。

櫻島埠頭(9353):4.1%高の102円。これまで未定としていた12 年3月期末の配当予想を1株当たり2円にする、と19日に発表。2期 ぶりの復配で、経営状況の好転を評価する買いが膨らんだ。

あらた(2733):3.1%高の264円。東証1部上場記念として1株 当たり1円の記念配当を実施、普通配の7円と合わせ12年3月期末配 当予想を8円にすると19日に発表。配当額の上積みが好感された。

アドヴァン(7463):1.8%高の780円。業績動向、財務状況を踏 まえ、12年3月期末の配当予想を従来の1株当たり22円から25円に 増やすと21日朝に発表。前期は20円。株主還元姿勢が好感された。

クレスコ(4674):3.8%高の662円。40%の配当性向方針と現状 の経営状況を踏まえ、12年3月期末の配当予想を従来の1株当たり10 円から12円に増やすと19日に発表。年間でも22円と従来計画の20 円、前期16円からの増配を見込むとし、株主還元姿勢が好感された。

メディネット(2370):29%高の1万3320円。がん治療に用いる 「樹状細胞」に関する特許が欧州11カ国で成立した、と19日に発表。 今後の業績貢献を見込む買いが膨らんだ。

フィールズ(2767):1%高の13万1200円。大和証券キャピタル・ マーケッツは19日、投資判断「2(アウトパフォーム)」を継続。一 部機種の期ずれで12年3月期業績予想は下方修正されたが、主力のパ チスロ機市場は活況で、13年3月期は一転大幅増益になると予想。提 携メーカー、事業基盤拡大のシナリオにも変化はないとした。

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