日本近海の資源探査を強化、最新鋭の海洋調査船「白嶺」お目見え

海底鉱物資源の種類や埋蔵量を調査 する新型の調査船「白嶺(はくれい)」が21日、報道陣に公開された。 掘削ができる海底下の深さは、従来の調査船の約27倍となる400メート ル。世界的に資源争奪の様相が強まる中、日本近海に眠るとされる海底 熱水鉱床やコバルトリッチ・クラストなど自国産資源の正確な量の把握 に貢献すると期待されている。

総重量6283トン、全長118.3メートル、幅19.0メートル。完成に投 じた建造費は275億円。東京都中央区の晴海ふ頭に接岸した「白嶺」は 2月まで探査に当たっていた従来の「第2白嶺丸」の3倍近くの重量に 大型化していた。

船体の中ほどには、海面下2000メートルまでボーリング機器を下ろ すことができる船上設置型掘削装置が備え付けられている。また、自動 船位保持システムが装備されており、黒潮などの強い潮流でも停泊して 掘削を行うことが可能だ。

所有者は独立行政法人の石油・天然ガス金属鉱物資源機構(JOG MEC)。2月末から航海を開始し、年間で10航海を予定している。1 年のうち整備点検を受ける1カ月間を除いて、白嶺はほとんどを海洋で の調査に従事する。

日本が海洋資源の調査を開始した1980年代初頭は、対象地域がハワ イ沖などに限られ、日本近海に対する注目は低かった。ただ、昨年まで の調査では、沖縄周辺や伊豆・小笠原諸島周辺の海域に鉱石量ベースで 埋蔵量約5000万トンの熱水鉱床が確認されている。海底面から熱水と共 に噴出した金属成分が沈殿してできた熱水鉱床には、銅や鉛、亜鉛、 金、銀などが含まれている。

経済産業省資源エネルギー庁の安永裕幸・鉱物資源課長は、14日の 説明会で、最新鋭の白嶺による探査効率の向上に伴い、「海底熱水鉱床 の正確な資源量の把握と新たな熱水鉱床の発見やこれまで探査が進んで いなかったコバルトリッチ・クラストの調査加速につなげたい」と述べ た。

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