3月20日の米国マーケットサマリー:株反落、中国景気の減速を懸念

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3223 1.3238 ドル/円 83.73 83.35 ユーロ/円 110.71 110.34

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 13,170.19 -68.94 -.5% S&P500種 1,405.52 -4.23 -.3% ナスダック総合指数 3,074.15 -4.17 -.1%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .40% +.02 米国債10年物 2.36% -.02 米国債30年物 3.44% -.03

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,647.00 -20.30 -1.22% 原油先物 (ドル/バレル) 105.61 -2.48 -2.29%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが大半の主要通貨に対して上 昇。中国の景気が減速するとの懸念が高まり、逃避先としてドルの需 要が強まった。

リスク許容度が低下する中、世界的に株安となったため、ニュージ ーランド(NZ)ドルや豪ドルなど高利回り通貨が下落した。世界最大 の鉱山会社BHPビリトンが中国の鉄鋼生産が鈍化しつつあると指摘。 中国の成長見通しに対する懸念が強まり、ドル買いが入った。

みずほフィナンシャル・グループの米通貨セールス担当責任者、フ ァビアン・エリアソン氏(ニューヨーク在勤)は「中国の減速は豪ドル やNZドルなど資源国通貨に影響し、下落につながった」と指摘。「過 去1週間、リスク選好の動きが強かったため、その反動が少し起こって もおかしくない状況にあった」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時6分現在、ドルは対NZドルで前日 比1.2%高の1NZドル=81.67米セント。対豪ドルでは1.1%上昇し た。ユーロは対ドルでほぼ変わらずの1ユーロ=1.3235ドル。一時 は0.5%下げる場面もあった。ドルは円に対して0.3%高の1ドル=83 円59銭。

◎米国株式市場

20日の米国株式相場は反落。S&P500種株価指数は4日ぶりに下 げた。中国の景気減速への懸念を背景に商品相場が下落したのが手掛か りだった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値ではS&P500種株価指数 は0.3%下げて1405.52。前日のS&P500種は2008年5月以来の高水準 まで上げていた。

オークブルック・インベストメンツ(イリノイ州ライル)で約29億 ドル相当の資産運用に携わるピーター・ジャンコブスキス氏は電話イン タビューで、「中国の減速は避けられない」と述べ、「中国が需要のけ ん引役だったことを考えると、商品市場での熱気はある程度失われるだ ろう。ただ成長軌道にあるのは中国だけではない。今後も中国は重要な 役割を担うだろうが、米国経済もようやく歩き出したようだ」と続け た。

中国は6週間足らずで2度目となる燃料価格引き上げを決定。また 景気減速の影響で自動車需要が鈍化し、今年の中国自動車販売は業界予 想に届かない可能性がある。中国自動車工業協会(CAAM)の幹部が 語った。世界最大の鉱山会社BHPビリトンは、中国の鉄鋼生産が鈍化 しつつあると指摘した。

◎米国債市場

米国債市場では10年債相場が10営業日続落。少なくとも1985 年以降で最長の下落局面となった。米経済が強さを増す中で、安全資産 としての米国債の投資妙味は薄れるとの観測が強まっている。

この日は利回りの上昇が投資資金を呼び込み、買いが優勢となる場 面もあった。ニューヨーク連銀は償還期限が2036年2月から42年2月ま での19億7000万ドル相当の国債を購入した。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン (ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリ バン氏は「市場は米国債の適正価格を探っている」とし、10年債利回り で「2.25-2.5%の新たなレンジ取引となっている」と解説した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後2時2分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(b p、1bp=0.01ポイント)上昇の2.38%。一時2.33%まで下げる場面 もあった。同年債(表面利率2%、2022年2月償還)価格は1/32下げ て96 20/32となっている。利回りは前日2.39%と、昨年10月28日以来の 高水準を付けていた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。インドと中国で需要が落ち込むと の懸念が強まり、売りが出た。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レシ ュ氏(シカゴ在勤)は、中国が景気減速および燃料コスト上昇を背景に 金の購入を減らす可能性があると指摘した。産金業界団体ワールド・ゴ ールド・カウンシル(WGC)は先月、中国が今年はインドを抜いて金 消費国首位になるとの見通しを示していた。ボンベイ貴金属協会による と、インド政府が金に対する関税を引き上げたことから、今年のインド の金需要は35%減少する可能性がある。

レシュ氏は電話インタビューで「こうしたシナリオは金需要にとっ て好ましくない」と指摘。「金市場への投資を駆り立てるような説得力 のある理由はない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比1.2%安の1オンス=1647ドルで終了した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。約3カ月ぶりの大幅安となった。 世界最大の原油輸出国であるサウジアラビアが、供給不足の解消へ直ち に増産できると表明したことが背景。

サウジのヌアイミ石油鉱物資源相は、同国がこれまでに生産を拡大 したとし、必要とあれば直ちに最大25%の増産が可能だと述べた。ブル ームバーグがまとめた調査によると、米政府が21日発表する統計では5 週連続の在庫増加が示される見通し。

ソシエテ・ジェネラルの石油市場リサーチ責任者のマイケル・ウィ トナー氏は、「サウジは口先で価格を下げようとしている」と指摘。 「サウジが増産していることは周知だが、彼らは今その事実を認めた」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比2.48ドル(2.29%)安の1バレル=105.61ドルで終了。1日の下げ幅 としては昨年12月14日以来で最大となった。同限月はこの日が最終取引 日。5月限は2.49ドル安の106.07ドル。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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