米アップル:17年ぶりに配当へ、自社株買いと合わせ株主還元

米アップルは四半期配当を実施する とともに、100億ドル(約8320億円)相当の自社株を買い戻す計画 だ。976億ドル相当の手元資金の一部を株主に還元する計画の一環。

19日の発表によると、アップルは7-9月期(第4四半期)から1 株当たり2.65ドルの配当を実施する。自社株買いは2013年度(12年10月 -13年9月)に開始し、3年をかけて行うという。

ティム・クック最高経営責任者(CEO)はS&P500種株価指数 構成企業の中で史上最大規模の配当開始を発表した。一部資金を投資家 への利益還元に使うことに対し、アップルの共同創業者だった故スティ ーブ・ジョブズ氏よりも柔軟な姿勢を示した。利益還元の額は3年間で 約450億ドルとなる見込みで、アップルの株主基盤の拡大につながるだ ろうとクックCEOは述べた。

アップル株を保有するウェッジウッド・パートナーズの最高投資責 任者(CIO)、デービッド・ロルフ氏は、株主還元が「そろそろあっ ても良い時期だった」と述べた。

配当は年間で約100億ドル相当となり、16日のアップル株終値 に基 づく配当利回りは1.8%となる。アップルは2011年10-12月(第1四半 期)に160億ドルのキャッシュフロー(現金収入)を生み出した。スタ ーン・アギー・アンド・リーチのアナリスト、ショー・ウー氏は、今年 のアップルのキャッシュフローを750億ドル前後と見積もっている。

ジョブズ氏は利益還元に慎重

クックCEOは発表資料で、研究開発費の増加や買収、新たな小売 り店舗の開設、サプライチェーンへの戦略的な先行支払いや設備投資を 通じ、これまでに資金の一部を優れた投資に使ってきたと説明。 それ を「今後もさらに継続する」とした上で、「それらの投資を考慮して も、戦略的機会や事業運営のための十分な資金を維持できる」と 自信 を示した。

アップルが最後に配当を実施したのは、ジョブズ前CEOが同社に 復帰する前の1995年。昨年10月に死去したジョブズ氏は投資家への利益 還元には慎重だった。

--取材協力:Sarah Frier、Inyoung Hwang.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE