米失業率、FRB予想下回る公算-早めの引き締めの見方も

デービッド・ウォールドロップさん (59)は、2007年7月まで就いていた米エネルギー省の職と同等の仕事 を探したが見つからず、現在は自分を引退した人間と考えている。

大恐慌以来最悪のリセッション(景気後退)の余波で多くの人が労 働市場からドロップアウトした。ウォールドロップさんもその一人だ。 人口全体に対する雇用者の比率は07年末の62.7%から58.6%に低下し た。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長によると、この比 率低下は求職の断念を引き起こしている経済の弱さを反映しており、過 去最大の金融刺激策のさらなる強化を1月に決める根拠となった。

しかし、バークレイズ・キャピタルやUBSのエコノミストはこれ とは意見を異にしている。ウォールドロップさんのようなベビーブーム 世代の退職による構造的変化が原因で16歳以上の労働人口が恒久的に縮 小していると分析する。UBS証券の米国担当シニアエコノミスト、ド ルー・マタス氏とバークレイズ・キャピタルの米国担当チーフエコノミ スト、ディーン・マキ氏は、これが影響し、失業率は12月までにFRB 予想の8.2-8.5%を下回る7.8%まで低下するとの見通しを示した。

両氏の予想によると、その結果、バーナンキ議長らFRB当局者は インフレの急速な進行を回避するため、政策金利を少なくとも14年まで ゼロ近辺に据え置くという計画よりも早めに金融引き締めを実施せざる を得なくなる可能性がある。

13日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の声明は、「高 止まりした」失業率が「緩やかに低下する」との見通しを示した。

マタス氏は電話インタビューで、「失業率は一段と速いペースで低 下し、労働力参加率は下がる。これを彼らは見通せていない」とした上 で、「毎月のように労働市場が予想と異なる動きを示すことから、彼ら は、自分たちは正しいモデルを用いているのだろうかと自問自答せざる を得ないだろう」と指摘した。

2月の米失業率は、半年間では06年以降で最も力強い雇用の伸びが 見られた結果、3年ぶり低水準の8.3%となった。09年10月にはピーク の10%を付けていた。

原題:Bernanke Seen Not Knowing Jobless Rate Less Than Fed Predictions(抜粋)

--取材協力:Ilan Kolet、Melinda Grenier.

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