米S&P500種株価指数の1日当た りのボラティリティ(変動率)が約80年ぶりの大幅な低下を記録してい る。同指数が前日比1%余り下落したのは年初から1回のみで、これ は1995年以降で最も少ない。95年当時、投資家は株式投資を敬遠してい たが、その後過去最大規模の相場上昇局面が訪れた。

ブルームバーグの集計データによれば、S&P500種の変動率は今 年に入って1日平均0.46%。昨年1年間の平均は1.04%だった。変動率 の低下は大恐慌時の1934年以来の大きさだ。同指数のバリュエーション (株価評価)が2009年12月時点から40%低下し、指数構成銘柄間の相関 係数が少なくとも30年ぶりの大幅低下となる中で、指数の変動率も低下 している。

同時にニューヨーク証券取引所の売買高も13年ぶりの低水準に落ち 込んでおり、これをめぐって、強気派と弱気派の見方が分かれている。 強気派は、売買高の減少と1日当たりの変動率低下は、過去最も変動の 激しかった年の一つである昨年を経て、投資家の恐怖心が消えつつある ことを示していると主張。一方、弱気派は売買高減少について、経済指 標と企業業績が予想に届かなかった場合、上昇相場が反転する見通し示 唆する警告だと指摘している。

ハバーフォード・トラスト(ペンシルベニア州)の調査ディレクタ ー、ティム・ホイル氏は13日の電話取材で、「ボラティリティの小ささ は、投資家を市場に戻すという点では良いことだ」との見方を示した。

S&P500種の株価収益率(PER)は14.5倍で、09年12月の24.2 倍から低下。これは26.5倍に達したPERが、その2年8カ月後の1995 年1月に16倍に低下した状況と似ている。米株式相場はその年、大幅に 上昇し、過去半世紀にわたって例のない年間34%の値上がりを記録し た。

米株式市場調査・資産運用会社ビリニー・アソシエーツのラズロ ー・ビリニー社長は今月1日のリポートで、サプライズの可能性という 点で現在は95年当時と似ていると指摘。当時は市場が米国の30年国債利 回りの上昇を見込んでいたのに対し、実際には1.93ポイント低下したと 振り返った。

同氏は「95年当時のコンセンサスは利回り上昇で、現在は力強さを 欠く経済成長だ。市場はコンセンサスとは別の可能性を示唆しつつあ る」と話している。

原題:Volatility Falling Most Since FDR as Valuations Tumble Like 1995(抜粋)

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