債券続伸、投資家から超長期中心に買い優勢-先物は終盤に一段高

債券相場は続伸。前週の相場急落 で利回りが大幅に上昇したことを受けて、投資家から超長期債などを 中心に買いが入った。先物相場は現物債の堅調な推移を受けて午後の 取引終盤にかけて水準を切り上げた。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「米国 金利が上昇後に落ち着いてきた。国内では3月決算期末まで主要な国 債入札はなく、売り手がいない中、金利水準が上昇したので、超長期 債などへの投資家の需要が増えている。期末に向けて残高が残ってい る投資家が買いを入れるのではないか」と述べた。

東京先物市場で中心限月6月物は、前週末比3銭高の141円25 銭で開始後、141円31銭まで上昇。その後、国内株価が続伸して始ま ったことから、しばらく141円20銭台でもみ合った。しかし、午後2 時半過ぎから買いが膨らむと、一時は141円41銭まで上昇。結局は 18銭高の141円40銭と、この日の高値圏で終えた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の321回債利回り は前週末比横ばいの1.045%で始まった。午後に入ると徐々に水準を 切り下げ、3時過ぎには1.5ベーシスポイント(bp)低い1.03%に下げ た。長期金利は前週14、15日と大幅に水準を切り上げ、一時は昨年 12月5日以来の高水準となる1.06%まで上昇していた。

三井住友海上あいおい生命保険経理財務部の堀川真一部長は、「10 年債利回りが先週に1%台に乗せたことから押し目買いが入った。年 度末を控えて債券残高を積み上げたいという需要があったのだろう」 と述べた。

超長期債が堅調

超長期債が堅調。20年物の134回債利回りは2bp低い1.78%ま で低下した。新発20年債利回りは前週、一時1.83%と3カ月半ぶり 水準まで上昇しており、反動の買いが入ったもよう。30年物の36回 債利回りは3.5bp低い1.95%に低下。前週末には1.985%と昨年12 月初め以来の水準まで上昇していた。5年物の103回債利回りは1bp 低い0.35%。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「今週は主要な 国債入札がないことに加え、3月決算期末に向けて損益が振れるので 現物債にも売りが出ない。明確な金利上昇トレンドが出てこない限り、 ここから一段と売るのは難しい」との見方を示した。

16日の米国債相場は下落。2月の米消費者物価指数(CPI)が 上昇したことを背景に、景気が強さを増すなかでインフレ加速への懸 念が強まった。米10年債利回りは1bp上昇の2.29%程度。もっとも、 米10年債利回りは一時4カ月半ぶり高水準の2.36%まで上昇した後 に急速に戻した。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、米金利上昇が不 安定要因も、今週はハト派寄りとされるバーナンキ米連邦準備制度理 事会(FRB)議長やニューヨーク連銀のダドリー総裁の講演が予定 されており、目先金利上昇は落ち着く方向とみていると指摘し、「押し 目買い意欲は強く、円債は買いが先行した」と述べた。

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