米国株(16日):ダウ小反落、インフレ懸念で-S&P500小高い

16日の米株式市場ではダウ工業株30 種平均が小幅ながら8日ぶりに下落した。原油価格の大幅高や消費者物 価の上昇を背景に、景気改善に伴うインフレ懸念が高まったことが手掛 かり。

S&P500種の主要10業種ではエネルギー株の上げが著しい。石 油・ガス掘削業者、ノーブルや天然ガス生産のチェサピーク・エナジー が高い。燃料価格の上昇見通しを受け、ブルームバーグ米航空株指数は 3%下落した。バンク・オブ・アメリカ(BOA)は高い。4日間 で23%急伸した。米アップルは前日からほぼ変わらず。同社は16日、タ ブレット型端末「iPad(アイパッド)」の新機種を発売した。

S&P500種株価指数は前日比0.1%高の1404.17。週間ベースで は2.4%高と、今年最大の上昇率となり、5週連続高を記録した。ダウ 平均は20.14ドル(0.2%)下げて13232.62ドル。この日の米取引所の出 来高概算は81億株。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズで約146億ドル相当の 資産運用に携わるマデリン・マトロック氏は、「原油価格が背後で懸念 をあおっている」と指摘。「状況は緩慢ながら一定のペースで改善して いるが、原油価格が急騰するようなことになれば話は別だ」と述べた。

「高所恐怖症」

主な株価指数は終日、小動きとなった。2月の米消費者物価指数 (CPI)はガソリン高騰の影響で10カ月ぶりの大幅上昇。3月の米消 費者マインド指数は市場予想に反して低下。燃料価格の上昇が景況感を 圧迫し始めていることが示唆された。ガイトナー米財務長官は前日、石 油価格の上昇について「われわれが依然として危険で不確実な世界と直 面していることを示している」と述べた上で、ガソリン価格を引き下げ る簡単な解決策は存在しないと指摘した。

予想を上回る経済統計や企業決算を背景に、S&P500種は年初来 で12%高と、第1四半期としては依然として1998年以来の好調さで推移 している。同指数の株価収益率(PER、実績ベース)は14.5倍と昨年 7月以来の高水準だが、1954年以降の平均である16.4倍は下回ってい る。

ウェルズ・ファーゴ・アドバンテージ・ファンズのチーフ株式スト ラテジスト、ジョン・マンリー氏(ニューヨーク在勤)は、S&P500 種が08年以来の高値に上げたことに対する投資家心理を、「高所恐怖症 気味になっている」と表現した。「相場はここにきてかなり急速に上げ た。ところがこれまでの景気の見方は、緩慢にわずかずつ改善を遂げる というものだった」と続けた。

エネルギー株が高い

原油先物が1バレルあたり107ドルを超えたことに反応し、エネル ギー株は上昇。一方で航空株は下げた。ノーブルは4.8%高。チェサピ ークは2.5%、米エクソンモービルは0.4%それぞれ上昇した。一方、 USエアウェイズ・グループは5.7%下落。ユナイテッド・コンチネン タル・ホールディングスも2.2%安で取引を終えた。

S&P500種の金融株指数は0.3%上昇。今週に入りJPモルガン・ チェースなど米大手銀が増配を発表したことが買い材料となっている。 BOAは6.1%急伸し、ダウ平均銘柄で上昇率首位。

アップルは前日とほぼ変わらずの585.57ドルで引けた。前日は一 時、600ドルを超える場面も見られた。7日に発表された新型iPad がこの日発売を迎えた。

原題:Dow Halts Seven-Day Rally as Oil Gain Bolsters Inflation Concern(抜粋)

--取材協力:Inyoung Hwang、Joseph Ciolli.

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