「iPad」3機種目発売、画質売り物-アップル直営店に450人

米アップルは16日、タブレット端 末「iPad(アイパッド)」新機種を欧米や日本、オーストラリアな ど計10カ国で発売した。売り物の高精細表示などに期待し、東京・銀 座には徹夜組も含めて行列ができた。アイパッド発売は3機種目。

東京・銀座のアップル直営店では、前日の午後8時過ぎに40人程 度だった行列が、午前8時の発売直前に450人強に増えた。昨年の前機 種発売時の400人強を若干上回った。

14日夜から並び一番乗りを果たした大学生の井上拳斗さん(20) は昨年に同じ場所で前機種を買った時は「7番目くらいだったので、こ れで自慢できる」と満足げ。就寝前のインターネット閲覧や学校での調 べ物のために初代から買い続け、今回も「誰よりも早く欲しいので、予 約せず並んだ」という。

代行販売を行う国内携帯電話3位ソフトバンクモバイルも銀座店で 発売イベントを開催し、孫正義社長は新機種の画質と処理速度をアピー ル。さらに、アップル創業者で昨年10月に死去したスティーブ・ジョ ブズ氏が、前の機種である「アイパッド2の次は、もっとすごいと言っ ていた」とのエピソードを披露した。

ソフトバンク広報の栗原新氏によると、開店前に並んだのは約70 人。初代機種発売時の2010年には表参道の店舗に250人が並んだが、 昨年は東日本大震災の影響もあって、イベントなどは行わなかった。

青山学院大学法学部の伊藤敬也・准教授(37)は、画質の良さに ひかれて昨夜に購入を決め、マイカーで川崎市の自宅を出てソフトバン ク銀座店に午前5時に着いたという。

目が疲れない

仕事柄、論文を読む機会が多い伊藤氏は、手に入れた新機種と比べ ると前の機種は「文字がぼやけて見える」と語り、今後は目が「疲れな いのでは」と期待を込めていた。

新機種は携帯電話の「iPhone(アイフォーン)」に採用され ている高精細ディスプレーを搭載したほか、無線LAN(域内通信網) だけでなく3.9世代の高速携帯通信網に対応。前機種と比べ厚さが0.6 ミリ、重さは約50グラム増えた。しかし、ソフトバンクが3.9世代サ ービスを開始するのは14年の予定。

時差の関係で日本より早く発売されたオーストラリアのシドニーで は、直営店前に200人以上が列を作った。香港での販売は事前予約分に 限られ、約50人が並んだ。アップルの株価は15日のニューヨーク市場 で、新機種発売への期待感から、初めて600ドルを突破した。

米調査会社ガートナーの昨年9月発表によると、今年のアップルの タブレット端末販売予想は6903万台と、世界市場のほぼ3分の2のシ ェア。韓国サムスン電子などライバルに大差をつけている。銀座の直営 店に一番乗りした井上氏もアイパッドを「他のタブレットに比べ、タッ チパネルの性能が良い」と絶賛している。

ただ、ガートナー予測では、米グーグルや米マイクロソフトの基本 ソフト(OS)搭載端末も今後は伸び、15年のアップルの世界シェア は46%(1億4867万台)に低下する見通しだ。読書用の端末としては、 米アマゾンの「キンドル」も健闘している。

--取材協力 Adam Satariano David Fickling Mark Lee

Editor: Yoshinori Eki Eijiro Ueno

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Kento Inoue Takaya Ito

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