物価連動債、海外勢や投信の需要見込めるとの声多い-投資家懇

財務省は16日、主要な機関投資家な どで構成する国債投資家懇談会(座長・吉野直行慶応大学教授)を開催 し、物価連動債の発行再開に向けた協議を行った。出席者からは将来の インフレ期待が高まれば、海外投資家や投資信託会社などからの需要が 見込めるとの意見が多かった。会合合後に財務省幹部が説明した。

財務省幹部によると、銀行勢はALM(資産・負債の総合管理)の 観点から負債側にインフレリスクをヘッジ(回避)する必要があるわけ ではないため、強い需要は見込めないとの声が聞かれたと指摘。一方で リターン(収益)が期待できる状況になれば購入してくるとの声も聞か れたともいう。実際の購入に当たっては、流動性が十分あることが前提 になるとの意見が大勢を占めたとしている。

財務省は15日に開いた国債市場特別参加者会合で、物価連動債の発 行について、償還時に元本保証を付けることや、早ければ2012年度中の 再開を目指す方向を示した。物価連動債は、物価上昇すると元本が増え るように設計された国債。04年3月に発行が開始されたが、デフレの長 期化など投資環境悪化を受けて、08年8月を最後に新規発行を取り止め ている。

4-6月期の国債の買い入れ消却については、物価連動債は市中残 高減少に伴い、減額が適当との意見が多かったと指摘。現行の毎月1 回500億円を同300億円に減額し、4-6月期は合計900億円で問題ない との意見が大勢を占めた。15年変動利付債に対しては、来年度も今年度 と同様のペースでの買い入れ消却を求める意見が大勢を占めたという。

最近の国債市場の状況と今後の見通しについて、同省幹部は、金融 緩和は時間稼ぎに過ぎず、今後は財政健全化のテンポが問われるとの指 摘があったと説明。ギリシャ支援問題がひと段落し、欧州経済に明るい 兆しが出ていることなどから、当面は金利が上昇しやすい状況が続くと の声も聞かれたと指摘した。

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