平野復興相:今後2、3年で復興事業を集中執行-被災地離れ防ぐ

平野達男復興相は東日本大震災と 大津波で被害を受けた東北地方の復興事業について、今後2、3年で 集中的に執行したいとの考えを示した。復興の遅れによる避難住民の 被災地離れを防ぐ。15日のブルームバーグ・ニュースとのインタビュ ーで語った。

政府は昨年7月に決定した「東日本大震災からの復興の基本方針」 で、大震災のあった2011年度から15年度末までの5年間を「集中復 興期間」に位置付けている。復興相の発言は、同期間にこだわること なく、早期復興を目指す考えを示したものだ。

死者・行方不明者約1万9000人という未曾有(みぞう)の被害を もたらした震災から11日で1年が経過したが、なお34万人以上が仮 設住宅などでの生活を余議なくされている。

平野氏は地震と津波の被災地の現状について「あと2年、3年で 相当程度のことをやってしまわないと、町からいよいよ人が離れるの ではないかという危惧(きぐ)を持っている」との懸念を表明。その 上で、可能な限り復興事業を前倒しで実施していく方針を示した。一 方、原子力発電所事故の処理が残る福島県の復興については「別の観 点で話をしなければいけない」と述べた。

高台移転が課題

復興相は課題の一つとして、津波被害を受けた地域の住民の高台 への移転を挙げる。平野氏は「本来なら5年、10年かけても話し合う べき」ことだとしながらも、早期復興へ「猛スピードでやらなくては ならない」と指摘。

半面、「まだもうちょっと時間がほしいと思っている人はいっぱい いる。本人の気持ちになってみないと分からないが、最後は地域で決 断するしかない」と述べ、最終的には自治体や地域住民の判断に委ね ざるを得ないとの考えを示した。

復興事業の目玉として導入された進出企業への税制上の優遇措置 などが適用される復興特区制度については「新たに再出発する、ある いは企業の工場を造成するという意味でのインセンティブは他の地域 に比べれば相当高くなる。どんどん来てほしい」と期待感を示した。 23日には在京の各国大使館関係者などを対象にした説明会を開催する ことも明らかにした。

検証

平野氏は1954年生まれの57歳。岩手県出身。農林水産省などを 経て2001年に参院岩手選挙区から立候補し、初当選。現在2期目。内 閣府副大臣、東日本大震災復興対策担当相などを経て今年2月の復興 庁創設に伴い、初代復興相に就任した。東日本大震災の総括も担当す る。

同氏は大震災から得た教訓について「国としての対応が十分だっ たのか。原子力災害のことが中心に論じられているが、津波・地震への 対応についても同じような検証をやろうとしている」と指摘。年内に は最終報告をまとめ、今後予想される首都圏直下型や東海・東南海・南 海の3連動などの大地震への備えに反映させたい考えだ。

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