NY外為:円が対ドル反発、11カ月ぶり安値から戻す

ニューヨーク外国為替市場では円が 対ドルで11カ月ぶり安値から戻した。最近の円安は急速過ぎるとの見方 から買いが入った。

ポンドは対ユーロで3日ぶりに下げた。格付け会社フィッチ・レー ティングスが英国の格付け見通しを引き下げたことを嫌気した。ニュー ジーランド(NZ)ドルは上昇。同国の製造業活動が2010年以来の速い ペースで拡大したことが背景。スイスの中央銀行が成長見通しを引き上 げため、スイス・フランはユーロとドルに対して上昇した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア為 替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨーク在勤) は「日本が金融緩和により積極的で、米国はそれほど積極的ではないと の見方に傾き過ぎたかもしれず、それが対円でのドルの動きに影響し た」と指摘。「ドル買いが頭打ちになり、ドルのロングを幾らか解消す る動きが出た」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時3分現在、円は対ドルで0.3%上昇して 1ドル=83円49銭。アジアの時間帯では84円18銭と、昨年4月以来の安 値をつける場面もあった。対ドルで見た円の相対力指数(RSI、期 間14日)は5日連続で30を下回っており、下落が行き過ぎ、ペースが急 速過ぎたことを示唆している。円は対ユーロで0.1%安の1ユーロ=109 円26銭。ユーロは対ドルで0.4%上げて1ユーロ=1.3088ドル。

英ポンド

ポンドは主要16通貨のうち11通貨で下落。フィッチは英国の長期の 発行体デフォルト格付け(IDR)の見通しを「ステーブル(安定 的)」から「ネガティブ」に変更した。英ポンドは対ユーロで0.2%安 となったが、対ドルでは0.2%上昇。

バークレイズの通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏は 「市場の焦点が英国の財政状況から他に移っていたため、フィッチの発 表は市場には新鮮なニュースとなった」と述べた。「財政面で英国は回 復軌道にあったが、欧州からの脅威が落ち着いて以来、投資家は財政面 で弱さが見られる国に注目し始めた。英国がその一つであり、日本もそ うだ」と続けた。

フィッチは14日の発表資料で、格付け見通しの変更について、「債 務水準の高さや景気回復が現在の予測より弱くなる可能性を考慮する と、さらなる経済的衝撃を吸収するには財政余地が極めて限られている ことを反映している」と説明した。

円の動向

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると円は過去1カ月間で6.1%下落。一方ドルは0.6%上昇し、ユーロ は0.8%の上げだった。

日本銀行は2月14日に資産買い入れ等基金の規模を10兆円拡大し、 白川方明日銀総裁は今月13日、引き続き金融政策を通じてデフレ脱却を 目指すことを示唆した。また米連邦公開市場委員会(FOMC)による 景気判断の引き上げで、米金融当局による量的緩和第3弾の観測は後退 している。

2年物米国債の日本国債に対する上乗せ利回り格差は25ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)と、昨年7月以来で最大の水準に近づ いた。利回り格差の拡大によってドル建て資産の投資妙味が高まった。

朝方発表されたニューヨーク連銀管轄地区の製造業活動を示す指数 は3月に2010年6月以来の高い水準となった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は3日ぶりに下げて0.5%低下の80.200だった。

原題:Yen Rebounds Versus Dollar After Largest Decline in Four Months(抜粋)

--取材協力:Chris Fournier.

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