スイス中銀:フランの対ユーロ上限維持-ゼロ金利政策も継続

スイス国立銀行(SNB、中央銀 行)は15日の政策決定会合で、スイス・フランのユーロに対する上限維 持を決定した。景気に安定化の兆候は見られるものの、デフレリスクが 依然として残っているとの見解を示した。

ヨルダン暫定総裁率いるスイス中銀は、フランの対ユーロ相場の上 限を1ユーロ=1.20フランで維持した。ブルームバーグ・ニュースのエ コノミスト調査で14人全員が予想した通りとなった。

政策金利である3カ月物ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の 誘導目標についてもゼロで据え置いた。

スイス経済は昨年10-12月(第4四半期)に予想に反してプラス成 長となったほか、3月の投資家信頼感が改善されたことを背景に、スイ ス当局は今年の経済成長率見通しを上方修正。政府はリセッション(景 気後退)の脅威は見られないとの見解を示した。しかし中銀はこの日 も、必要に応じてフランの上限を「断固として」守る決意を表明した。

UBSウェルス・マネジメント・リサーチのエコノミスト、シーザ ー・ラック(チューリヒ在勤)は「スイス中銀はリスクを強調してい る。フラン相場に設定した上限を危うくしないために、あまり楽観的に みえないよう努めている。われわれは、予見可能な将来にわたり上限が 維持されると考えている」と語った。

同中銀は今年の消費者物価が0.6%下がるとの見通しを示し、昨 年12月時点での0.3%低下予想を下方修正。来年は0.3%上昇するとし、 これも従来の0.4%上昇見通しを引き下げた。「短期的に、インフレ率 が一段と下がってマイナス圏に入るだろう」と分析。「昨年夏のフラン 上昇で予想以上に強い物価抑制の効果が働いている。長期的には、ユー ロ圏の景気見通し悪化とフラン高の継続でインフレ率は押し下げられる だろう」との見解を示した。

フランの対ユーロ相場が1年間で最大37%上昇後、スイス中銀は昨 年9月に現行の上限を設けた。中銀はこの日、「景気見通しとデフレリ スクで必要となれば、中銀はいつでも追加措置を講じる準備がある」と 表明した。

スイス中銀によれば、今年の経済成長率は「緩やかな」ペースで 1%に近づく見通し。従来予測は0.5%前後のプラス成長。

原題:SNB Keeps Franc Cap at 1.20 Versus Euro as Economy Recovers (2)(抜粋)

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