米国債:下げ止まる-10年債は4カ月ぶり高利回りから反転

米国債相場は下げを消す展開。10年 債利回りは約4カ月ぶり高水準から低下した。テクニカル指標で、国債 が短期間に下げ過ぎていた可能性が示唆されたことが手掛かり。

米連邦公開市場委員会(FOMC)が景気判断を上方修正したほ か、世界の金融市場の緊張が和らいだと指摘したことを背景に、米国債 は下落基調にあった。ニューヨーク連銀はこの日、借り入れコスト引き 下げに向けた措置の一環として、米国債40億3000万ドル相当を買い入れ た。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デビッ ド・コード氏は「売られ過ぎれば、安値拾いが活発になる。今見られる のはそれだ」と指摘。「相場は極めて激しい売りから戻しつつある」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時35分現在、10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの2.28%。一 時2.35%と、昨年10月28日以来の高水準を付けた。同年債(表面利率 2%、2022年2月償還)価格は2/32下げて97 17/32。

10年債利回りの相対力指数(RSI、14日間)は72.2で、利回りが これ以上はあまり上昇しないことを示している。70を上回ると、利回り が反転する可能性を示唆する。

30年債利回りは3.41%。一時9bp上昇の3.49%と、9月2日以来 の高水準となった。2年債利回りは2bp低下し0.37%。一時は0.41% と7月29日以来の高水準を付ける場面があった。

利回り上昇

10年債と30年債の利回りは前日までの段階で、2日間の上げとして は昨年10月27日以降で最大となっていた。同日には欧州首脳による債務 危機解決に向けた取り組みを受け、高利回り資産の選好が強まったこと から米国債が下落した。前日までの2日間で10年債利回りは24bp、30 年債利回りは23bpそれぞれ上げた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 今月に入ってからの10年債のリターンはマイナス2.5%。このままいけ ば、月間ベースでは2010年12月以降で最大のマイナスとなる。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の国債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「最近の米国債利回り の上昇で、様子見姿勢で押し目買いを考えていた投資家に好機が訪れ た」と説明した。

相場のボラティリティ(変動性)は前日に上昇。指標とされる BOAメリルのメリル・オプション・ボラティリティ・エスティメート (MOVE)指数は89.7bpと、1月3日以来の高水準だった。今月12 日には69.9bpと、07年7月以来の低水準を付けていた。

利回りは低下へ

10年債利回りは依然として、昨年の最高である3.77%および過去10 年間の平均3.87%を下回っている。FTNファイナンシャルのチーフエ コノミスト、クリストファー・ロー氏はインタビューで、月初からの利 回り上昇は限定的との見方を示した。

同氏は「下期には利回りは低下するとみている」とし、今年の終わ りには2.1%になるとの予想を示した。

ロー氏は労働市場の改善が現在のペースでは続かないほか、企業の 設備投資は急激に減速しつつあると指摘。また輸出に対する海外の需要 は低下すると予想。利回りは向こう数カ月で2.5%に上げる可能性はあ るが、1.8-2.3%のレンジ内にとどまるだろうと述べた。

原題:Treasuries End Slide, Dropping 10-Year Yields From 4-Month High(抜粋)

--取材協力:Emma Charlton.

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