米国株:S&P500種は小幅反落、一時08年6月来の高値に上昇

14日の米株式市場ではS&P500種 株価指数が小幅ながら6日ぶりに下落。一時は2008年6月以来の高値に 上げる場面も見られた。

米連邦準備制度理事会(FRB)が前日に発表した銀行ストレステ スト(健全性審査)の結果を受け、S&P500種の金融株指数は前日終 値を挟んでもみ合い。シティグループとメットライフが大幅安となった 一方、バンク・オブ・アメリカ(BOA)とザイオンズ・バンコープは 急伸した。

ダウ輸送株平均は1.4%安。連邦公開市場委員会(FOMC)が景 気判断を引き上げたため、追加金融緩和の観測が後退したことが背景に ある。アップルは3.8%高。モルガン・スタンレーが株価予想を引き上 げたことがきっかけ。

S&P500種は前日比0.1%安の1394.28。前日の終値に基づく株価 収益率(PER 、実績ベース)は14.4倍に達していた。ダウ工業株30 種平均は16.42ドル(0.1%)高の13194.10ドル。小型株で構成するラッ セル2000指数は0.9%安の823.40。米証券取引所全体の出来高概算は75 億株と、3カ月平均を13%上回った。

ジェンセン・インベストメント・マネジメントの共同運用マネジャ ー、ロバート・ザグニス氏は電話インタビューで、「信認の問題だ」と 指摘。「徐々に状況は改善している。連邦準備制度理事会(FRB)の ストレステストのような象徴的な発表もあった。長期的に相場は上げる だろうが、揺り戻しが見られるかもしれない」と述べた。

金融株

金融株指数は0.1%未満の上げ。一時は0.4%上昇したが、1%下げ る場面もあった。前日の通常取引終了後にFRBが公表したストレステ ストの結果によると、大手米銀19行のうち15行は非常に悪い経済状況下 でも、配当と自社株買いを継続しながら、義務付けられている自己資本 水準を維持できると判断された。

シティは3.4%安、メットライフは5.8%下げた。一方、BOA は4.1%上昇。ザイオンズは11%高と、S&P500種で上昇率首位となっ た。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの世界投資ソリューショ ンズのマネジングディレクター、アンドルー・スリモン氏は「FRBは 多くの銀行の財政状況にお墨付きを与えた」と指摘。「その上で銀行株 のバリュエーションに目を向けると、非常に割安に見える」と述べた。

KBW銀行指数は1.3%上昇、年初からは22%高。経済成長率の加 速や利益改善の見通しが背景にある。2011年は欧州債務危機から悪影響 を受けるとの懸念で25%下落。08年以来の悪い成績となっていた。

「銀行株に上値余地」

UBSのテクニカルアナリスト、マイケル・リーズナー氏は電話イ ンタビューで、S&P500種には下落の兆候がうかがえるが、銀行株に は上昇余地があると指摘。「かなりの強気というわけではないが、金融 株の急上昇で形成が一変した」と述べた。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の モハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)はストレステストにつ いて、景気にとって良い兆候だとの見方を示したものの、金融当局はま だ追加の資産購入を実施する可能性があると指摘した。

エラリアン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、 「信頼性があり明らかに良い知らせだ。実体経済への本格的な融資が始 まるであろうと誰もが大きな希望を抱いている」と述べた。

産金株は下落。景気回復で金需要が減退するとの見方が背景にあ る。ニューモント・マイニングは1%安。フリーポート・マクモラン・ カッパー・アンド・ゴールドは2.5%下落した。

一方、S&P500種の情報技術(IT)株指数は10業種の中で最も 上昇。アップルは6日続伸し、3.8%上げて589.58ドルと最高値を更新 した。モルガン・スタンレーはアップルの株価見通しを515ドルから720 ドルに引き上げた。

原題:S&P 500 Falls After Rising to the Highest Level Since June 2008(抜粋)

--取材協力:Adria Cimino、Alexis Xydias.

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