3月14日の米国マーケットサマリー:国債が6日続落、入札が不調

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3026 1.3084 ドル/円 83.75 82.94 ユーロ/円 109.09 108.53

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 13,194.10 +16.42 +.1% S&P500種 1,394.27 -1.68 -.1% ナスダック総合指数 3,040.73 +.85 +.0%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .39% +.05 米国債10年物 2.28% +.15 米国債30年物 3.42% +.15

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,642.90 -51.30 -3.03% 原油先物 (ドル/バレル) 105.68 -1.03 -.97%

◎外国為替市場

ニューヨークの外国為替市場ではドルが対円で上昇。一時11カ 月ぶりの高値をつけた。米連邦公開市場委員会(FOMC)による景 気判断の引き上げで、米金融当局による量的緩和第3弾の観測が後退 した。

円は対ドルで続落。2年物米国債の日本国債に対する上乗せ利回 り格差は昨年7月以来の最大に拡大した。英ポンドは主要通貨の大半 に対して上昇。英国債利回りが4カ月ぶり高水準に上昇したことが背 景だ。

UBSのシニア為替ストラテジスト、シャハブ・ジャリーヌ氏 (コネティカット州スタンフォード在勤)は、「米国の状況が改善さ れつつあることから、投資家はドルを保有し、米国債をショート(売 り持ち)にしたいと考える」と述べ、「こうした利回りの動きは投資 家をドル買い円売りに向かわせるだろう。しかしそれよりも、日本の 金融当局が積極的な緩和に動いており、米国とは明らかに違うという 背景もある」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時56分現在、ドルは対円で0.9%上昇 して1ドル=83円69銭。一時は83円83銭と、昨年4月14日以 来の高値をつけた。ドルは対ユーロで0.5%上げて1ユーロ=

1.3025ドル。円は対ユーロで0.4%安の1ユーロ=109円ちょう ど。

◎米国株式市場

14日の米株式市場ではS&P500種株価指数が小幅ながら6日 ぶりに下落。一時は2008年6月以来の高値に上げる場面も見られた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種は前 日比0.1%安の1394.28。前日の終値に基づく株価収益率(PE R 、実績ベース)は14.4倍に達していた。

ジェンセン・インベストメント・マネジメントの共同運用マネジ ャー、ロバート・ザグニス氏は電話インタビューで、「信認の問題だ」 と指摘。「徐々に状況は改善している。連邦準備制度理事会(FRB) のストレステストのような象徴的な発表もあった。長期的に相場は上 げるだろうが、揺り戻しが見られるかもしれない」と述べた。

ダウ工業株30種平均は前日、2007年以来の高値を付けた。小 売売上高の増加やJPモルガン・チェースの増配発表が追い風となっ た。S&P500種は今年に入り前日までで11%上昇。この期間とし ては1991年以来の好調となった。

◎米国債市場

米国債相場は6営業日続落。米連邦公開市場委員会(FOMC) が景気判断を上方修正したことから、この日の30年債入札(銘柄統 合、発行額130億ドル)で逃避先としての米国債の妙味が低下した。

30年債入札では最高落札利回りが3.383%と、昨年8月以来の 高水準となった。一定規模の引き受け義務を負うプライマリーディー ラー(政府証券公認ディーラー)の落札比率は56.3%。過去5回の 入札の平均は52%。

ピアポイント・セキュリティーズのプレジデント兼トレーディン グ責任者のトーマス・コナー氏は「今回の入札ではプライマリーディ ーラーの落札比率が大きく、その他の落札はそれほど多くなかった」 と指摘。「FOMCは量的緩和第3弾(QE3)についても、追加の オペレーション・ツイストについても触れなかった。雇用は改善しつ つある。利回りについては基本的な調整を行う必要がある」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後1時29分現在、既発30年債利回りは前日比14ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.41%。これは昨年10月 28日以降で最高。

10年債利回りは15bp上げて2.28%と、10月31日以来の高 水準。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。一時8週間ぶりの安値となった。 米景気回復に伴い、金融当局による追加の刺激措置は控えられるとの 観測が強まった。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は前日の声明で景気判断を引 き上げ、労働市場は改善していると指摘。一段の債券購入開始への期 待が弱まった。金は2008年12月以降85%余り上昇している。F OMCが政策金利を過去最低に引き下げ、量的緩和第1、2弾で住宅 関連証券や国債を2兆3000億ドル相当購入したことが背景にある。

ヘレウス・プレシャス・メタルズ・マネジメント(ニューヨーク) のトレーダー、フレッド・シェーンスタイン氏は電話インタビューで、 「昨日のFOMC声明で、近い将来の緩和措置に対する期待がすべて 打ち砕かれた」と指摘。「金から資金が大量に流出している」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比3%安の1オンス=1642.90ドルで終了。先月29 日以来の大幅下落となった。一時は1639.20ドルと、1月17日以 来の安値を付ける場面もあった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。米オクラホマ州クッシングの 原油在庫が9カ月ぶりの高水準となったことや、サウジアラビアが原 油供給に不足が生じた場合の穴埋めを約束したことが手掛かり。

米エネルギー省の発表によると、ウェスト・テキサス・インター ミディエート(WTI)の受け渡し地点であるクッシングの在庫は先 週7%増加の3870万バレル。在庫の総計は6カ月ぶりの高水準に達 した。サウジのヌアイミ石油鉱物資源相は、世界の原油市場はバラン スが取れているとの認識を示した。

BNPパリバ・プライム・ブローカレッジ(ニューヨーク)のデ ィレクター、トム・ベンツ氏は「供給は問題ではない。供給よりも不 安の方が影響している」と指摘。「107ドル近辺まで上昇したが同水 準を抜けられず、頭打ちとなった。今は逆方向を試している」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比1.28ドル(1.20%)安の1バレル=105.43ドルで終了。在庫 統計発表前は106.58ドル付近で取引されていた。年初からは

6.7%値上がりしている。

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