今日の国内市況:日経平均終値1万円回復、債券反落-ドル83円前半

東京株式相場は続伸し、日経平 均株価は終値で約8カ月ぶりに1万円の大台を回復した。欧米経済統 計の堅調や為替の円安進行が好感され、電機や輸送用機器など輸出関 連、鉄鋼など素材関連株が上昇。米金融機関の健全性が確認され、保 険や証券、銀行といった金融株も買われた。

TOPIXの終値は前日比11.78ポイント(1.4%)高の

857.11、日経平均株価は同151円44銭(1.5%)高の1万50円 52銭。日経平均の大台乗せは昨年7月27日以来で、一時1万100 円台まであった。

米商務省が13日に発表した2月の小売売上高(速報値)は前月 比1.1%増加と、過去5カ月で最大の伸びを示した。前月も0.6% 増(速報値0.4%増)に上方修正。また、3月の独ZEW景況感指 数はプラス22.3と4カ月連続で改善し、1年9カ月ぶりの高水準と なった。

米連邦準備制度理事会(FRB)は13日の連邦公開市場委員会 (FOMC)後の声明で、労働市場が強さを増したとし、景気判断を 引き上げた。ドル買いの動きから、14日の東京外国為替市場のド ル・円相場は一時、1ドル=83円32銭と昨年4月中旬以来の円安 が進行。こうした海外、為替動向を好感し、キヤノンや日産自動車が ことしの高値を付けるなど時価総額上位の輸出関連株に終始買いが優 勢だった。

半導体関連企業で構成する米フィラデルフィア半導体株指数(S OX)が13日の取引で2.3%高と反発した影響を受け、アドバンテ スト、東京エレクトロン、SUMCOなど半導体関連株も上昇。SU MCOには、メリルリンチ日本証券の投資判断引き上げの材料もあっ た。

一方、FRBが13日に発表した健全性審査(ストレステスト) の結果によると、米大手金融機関19社のうち、15社は景気後退シ ナリオでも十分な自己資本水準を維持できると判断された。これを受 け、同日に1.8%高となった米S&P500種株価指数の10セクター 中、金融が3.8%高と最も上昇率が大きく、日本の金融株上昇を後 押しした。

東証1部業種別33指数では保険、鉄鋼、証券・商品先物取引、 不動産、電機、輸送用機器、機械、非鉄金属、銀行など26業種が上 昇。これに対し空運やパルプ・紙、陸運、小売など7業種は安い。

売買代金上位ではシャープ、トヨタ自動車、三菱UFJフィナン シャル・グループ、ソニー、野村ホールディングス、ファナック、キ ヤノン、コマツ、東芝、三菱商事などが上昇。グリー、ディー・エ ヌ・エーの携帯ゲーム関連は逆行して急落した。大和証券キャピタ ル・マーケッツでは、業績改善率の点で景気敏感セクターに対する劣 後感があるとし、ゲームエンタメのセクター判断を引き下げ、グリー の判断を「1(買い)」から「3(中立)」に見直した。

東証1部の売買高は概算で23億4125万株、売買代金は1兆 4632億円、値上がり銘柄数は1033、値下がりは469。国内新興市 場では、ジャスダック指数が前日比1.1%高の53.26と5日続伸、 東証マザーズ指数が同0.2%安の386.51と4日ぶりに反落した。

債券は大幅反落

債券相場は大幅反落。米国債相場の下落や国内株価の大幅続伸な どが手掛かりとなり、先物は約3カ月ぶりに142円を割り込んだ。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比22銭安の142円25 銭で取引を開始すると、午前の取引では142円16銭まで下落した。 午後に入ると下げ幅を拡大し、一時は前日比57銭安の141円90銭 と142円を割り込み、中心限月で昨年12月9日以来の安値を付け た。

6月物の日中売買高は5兆7658億円となり、中心限月ベースで 2010年12月1日(5.9兆円)以来の水準に膨らんだ。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の321回債は 同2ベーシスポイント(bp)高い0.99%で開始。その後も徐々に水 準を切り上げ、午後に入ると4bp高い1.01%まで上昇。昨年12月 以来の高水準を付けた。あすに入札を控えている20年物の133回 債利回りは3bp高い1.78%。新発20年債利回りとして昨年12月 以来の水準に上昇。5年物の103回債利回りは2.5bp高い0.32% に上昇。新発5年債利回りとして約1カ月ぶりの高い水準となった。

ドルは対円で11カ月ぶり高値更新

東京外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=83円台前半で、 昨年4月以来の高値更新が続いた。米連邦準備制度理事会(FRB) が景気判断を引き上げた一方で、日本銀行の追加緩和観測が根強く、 日米の金利差拡大を背景にドル買い・円売りが活発となった。

ドル・円相場は日本時間朝に82円87銭まで下押しされたもの の、午前9時以降は83円台を回復して段階的に高値を更新。午後も ドルが一段高となり、一時は83円32銭と、昨年4月15日以来の 高値を付けた。午後3時35分現在は83円22銭付近で取引されて いる。

ドルが主要16通貨に対して全面高となる中、午後には対ユーロ で急速に水準を切り上げ、一時は1ユーロ=1.3031ドルと、2月 16日以来の高値を更新した。

また、日経平均株価が終値で約7カ月半ぶりに1万円台を回復す るなど、アジアの株式市場がほぼ全面高となり、リスク選好の動きを 背景とした円売りも進行。ユーロ・円相場は午後に一時1ユーロ= 108円81銭と、2月27日以来の円安値を付けた。

日銀は13日の決定会合で、政策金利を0-0.1%に維持し、資 産買い入れ等基金も「65兆円」に据え置いた。成長基盤を強化する ための資金供給について、貸付総額を現行の3兆5000億円から2兆 円増額し、うち1兆円は日銀保有の米ドルを用いた新たな貸付枠を導 入することを決めた。

一方、FRBは13日のFOMC終了後に発表した声明文で、 「労働市場は一段と改善し、失業率はここ数カ月で顕著に低下したが、 なお高い水準にある」と指摘した。政策金利の時間軸に関しては、少 なくとも2014年遅くまで「異例な低水準」が正当化される可能性が 高いとの見解が維持された。

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