面食らった米FRB-JPモルガンが突然の増配発表

米銀JPモルガン・チェースは20% の増配に関して監督当局の承認を得たことを2日早く発表し、投資家と 米連邦準備制度理事会(FRB)を驚かせた。

JPモルガンの株価は13日の株式市場で7%の大幅高となり、ライ バル銀行の株価や主要株価指数の上昇を後押しした。新たに深刻な景気 後退に陥った場合に米銀19行が乗り越えられるかどうかについてストレ ステスト(健全性審査)を実施していたFRBも、予定を2日前倒しし て米東部時間午後4時半(日本時間14日午前5時半)に結果を発表する ことを決めた。

JPモルガンによる前倒し発表をきっかけに、ウェルズ・ファーゴ やUSバンコープ、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループな ど他の金融機関も追随、配当計画の開示を早めた。同社の発表は、金融 業界に先駆けてテスト結果の公表を予定していたFRBの職員をいら立 たせたと事情に詳しい関係者1人は匿名を条件に語った。

調査会社フェデラル・ファイナンシャル・アナリティクスのマネジ ングパートナー、カレン・ショー・ペトル氏はJPモルガンの発表につ いて「他の銀行持ち株会社を煽りたてたことは確かだ」と語った。

FRB高官は電話会議で記者団に対し、ニューヨーク時間午後3時 4分のJPモルガンの発表は、同行とFRBとの完全とは言えないコミ ュニケーションの結果だと説明。FRBがストレステスト結果の発表を 前倒したのとは関係ないと述べた。

FRBのバーバラ・ハーゲンボー報道官とJPモルガンのジョー・ エバンジェリスティ氏はコメントを控えた。

関係者2人によると、FRB当局者は13日の早い時点で、テスト結 果の一部が漏れ始めたとの懸念から米国市場の取引終了後に結果を公表 することを決めたと銀行幹部らに伝えていたという。

フォート・ピット・キャピタル・グループの最高投資責任者 (CIO)、チャーリー・スミス氏は「要は、JPモルガンのジェイミ ー・ダイモン最高経営責任者(CEO)がFRBを嘲った」と話す。ダ イモン氏は昨年、バーナンキFRB議長が銀行に対して資本増強を求め たことを公然と批判していた。

原題:JPMorgan’s Premature Disclosure Surprises Investors, Irks Fed(抜粋)

--取材協力:Bradley Keoun、Michael J. Moore、Jeff Kearns、Laura Marcinek、Cheyenne Hopkins、Craig Torres.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE