米銀の推定トレーディング損失、JPモルガン最大-健全性審査

米銀JPモルガン・チェースは昨 年、ウォール街の金融機関でトレーディング収入が最高だったが、米連 邦準備制度理事会(FRB)のストレステスト(健全性審査)のシナリ オの下では、トレーディングとカウンターパーティー(取引相手方)の 損失が大手米銀で最大となった。

FRBが13日発表したストレステスト結果によれば、JPモルガン は時価評価変更やクレジット評価調整、カウンターパーティーのデフォ ルト(債務不履行)による損失から想定される損失が277億ドル(2 兆3000億円)に上る見込み。ゴールドマン・サックス・グループは271 億ドルと試算された。

6大米銀で想定されるトレーディングとカウンターパーティーの損 失は合計1160億ドル。バンク・オブ・アメリカ(BOA)は211億ド ル、シティグループは209億ドル、モルガン・スタンレーは128億ドル、 ウェルズ・ファーゴは69億ドルだった。

FRBは「各金融機関の損失の相対的規模は、ポートフォリオの名 目上の規模ではなく、各銀行持ち株会社のヘッジを含めたトレーディン グ・ポジションの固有のリスク特性に基づく」と説明した。

世界的な金融市場の衝撃を受ける事態を想定したFRBのストレス テストでは、各行が持つポジションの値下がりやカウンターパーティー のデフォルト、取引相手の信用力劣化に伴う費用から生じる損失を2013 年末までの期間について試算した。

FRBの試算基準

FRBは米銀大手に対し、景気後退期にも資本を維持し融資を継続 する信頼できる計画を示すよう求めている。ストレステストのシナリオ の下では、JPモルガンとゴールドマン、BOA、モルガン・スタンレ ー、ウェルズ・ファーゴは、中核的自己資本(Tier1)比率を最低 要件の5%を超える水準に維持した一方、シティグループは5%を下回 った。シティは資本計画を再提出する意向を明らかにした。

FRBによると、推定損失の試算で基準にしたのは一般に11年11 月17日の1日だけのポジションで、別の日を選べば推定損失が大きく異 なる可能性がある。また、衝撃には欧州の国家と金融機関の信用スプレ ッドの拡大を想定している。こうしたスプレッドの拡大に伴う損失は、 大部分がカウンターパーティー・リスクに関連したもので、直接の時価 評価変更による部分は比較的小さかったという。

原題:JPMorgan’s $28 Billion Leads Fed Test’s Projected Trading Losses(抜粋)

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