米国債:続落、FOMCの景気判断上方修正が30年債入札圧迫

米国債相場は6営業日続落し、昨 年10月以来の長期下落局面となった。米連邦公開市場委員会( FOMC)が景気判断を上方修正したことから、この日の30年債入札 (銘柄統合、発行額130億ドル)で逃避先としての米国債の妙味が低下 した。

30年債入札では最高落札利回りが3.383%と、昨年8月以来の高水 準となった。一定規模の引き受け義務を負うプライマリーディーラー (政府証券公認ディーラー)の落札比率は56.3%。過去5回の入札の平 均は52%。10年債利回りは4カ月ぶり高水準に上昇。前日のFOMC声 明を受け、量的緩和第3弾(QE3)による追加の債券購入が実施され るとの見方が後退した。

野村ホールディングスの金利戦略責任者、ジョージ・ゴンキャルベ ス氏(ニューヨーク在勤)は「米国債市場での売りは大量で、あっとい う間だった」とし、「ここ数日で市場からかなりの信頼感が失われた。 米国債相場はいつ調整入りしてもおかしくない状況だった」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、既発30年債利回りは前日比14ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇し3.4%。一時3.42%と、昨年10月28日以来の高 水準を付けた。同年債(表面利率3.125%、2042年2月償還)価格は 2 15/32下げて94 27/32。

10年債利回りは14bp上げて2.27%。一時16bp上昇の2.29% と、10月31日以来の高水準を付けた。16bpの上げ幅は10月27日以降で 最大。同利回りは年初以降、13日までの段階で1.79-2.09%の間で推移 している。

30年債入札

ピアポイント・セキュリティーズのプレジデント兼トレーディング 責任者のトーマス・コナー氏は「今回の入札ではプライマリーディーラ ーの落札比率が大きく、その他の落札はそれほど多くなかった」と指 摘。「FOMCは量的緩和第3弾(QE3)についても、追加のオペレ ーション・ツイストについても触れなかった。雇用は改善しつつある。 利回りについては基本的な調整を行う必要がある」と述べた。

30年債入札での最高落札利回りは、入札直前の市場予想で は3.393%だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.7倍。過去10 回の入札の平均は2.63倍。

外国の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める比率は29%。過 去10回の入札の平均は31.2%。プライマリーディーラー以外の直接入札 の落札比率は14.7%。過去10回の入札の平均は16.5%。

年初来リターン

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 年初以降の30年債のリターンはマイナス6%。米国債全体ではマイナ ス0.9%。昨年は30年債のリターンはプラス36%で、米国債全体(プラ ス9.8%)の3倍以上だった。

FOMCは前日、借り入れコスト低下に向けた新たな措置には動か ず、労働市場は一段と改善していると評価した。

声明では、「失業率はここ数カ月で顕著に低下したが、なお高い水 準にある」と記された。

原題:Treasuries Drop as Fed Optimism Weighs on 30-Year Auction Demand(抜粋)

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