FRB:19社中15社は最低限の自己資本上回る-健全性審査

米連邦準備制度理事会(FRB) が13日発表したストレステスト(健全性審査)の結果によると、米大手 金融機関19社のうち15社はリセッション(景気後退)のシナリオでも十 分な自己資本水準を維持できると判断された。同シナリオでは、これら 金融機関は配当の支払いと自社株買いを続けると想定されている。

この日の公表結果は、米金融システムを破綻寸前まで追い込ん だ2008年のリーマンショックの後、3年近く続いた景気拡大に支えら れ、米銀が利益を伸ばして資本を再構築し、流動性を拡大したことを示 している。

バークレイズ・キャピタルのシニアアナリスト、ジェーソン・ゴー ルドバーグ氏はストレステスト結果の発表前に、以前と現在では「差は 歴然としている」とした上で、「09年には、銀行の約半数がストレステ ストに不合格となった。現在、業界の資本基盤は向上し、質も改善し た。レバレッジは大幅に縮小した」と説明した。

米JPモルガン・チェースはFRBの発表前に、配当を20%引き上 げると発表。150億ドル(約1兆2400億円)相当の自社株買い計画を取 締役会が承認したことを明らかにした。

シティは計画再提出

金融危機時に最も多額の公的支援を受けたシティグループは、スト レステストの結果が一部の最低基準を下回ったことを受け、資本計画を 再提出すると表明した。そのほか、サントラスト・バンクスとアライ・ ファイナンシャル、メットライフも、ストレステストの最悪の経済状況 のシナリオで少なくとも1つの基準に届かなかった。アライ・ファイナ ンシャルも発表資料で、計画を再提出する意向を明らかにした。

FRBは、失業率13%、株価の50%下落、住宅価格の21%値下がり を想定したストレステストのシナリオでは、9四半期で合計の損失 は5340億ドルに達すると分析した。

このシナリオでは、19社合計での中核的自己資本(Tier1)比 率は13年10-12月(第4四半期)に6.3%まで低下するが、FRBが求 める最低限度の5%を上回るという。昨年7-9月(第3四半期)の時 点では、同比率は10.1%だった。

この日の公表結果によると、米銀3位のシティのTier1比率 は4.9%と、最低限度未満に落ち込むと予測された。同行が株主還元を 現在の水準に維持することが最低基準を満たす唯一の方法とされてい る。

原題:Fed Says 15 of 19 Banks Have Adequate Capital in Stress (1)(抜粋)

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