債券続伸、日銀政策据え置きも円高が支え-基金増額提案で緩和観測

債券相場は続伸。日本銀行がきょ うの金融政策決定会合で現状維持を決めたことで、先物は急伸後にい ったん売られたが、資産買い入れ等基金の増額が提案されたことで追 加緩和観測が残った。円高基調や株価の軟化も相場を支えた。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の石井純チーフ債券ストラ テジストは、事実上のインフレ目標の導入により、今後、日銀が能動 的に追加金融緩和を行うという思惑が出ていたと指摘。その上で、「宮 尾龍蔵審議委員が資産買い入れ等基金の増額を提案していたので、追 加緩和バイアスがかかっていたのだろう」と話した。

東京先物市場で、中心限月6月物は前日比1銭安の142円44銭で 始まり、午前10時過ぎには142円36銭まで下落した。しかし、午後 に入ると水準を切り上げ、一時は24銭高い142円69銭まで上昇。午 後2時過ぎの日銀会合結果発表後にはいったん下げに転じたが、その 後は横ばい圏で推移し、結局は2銭高の142円47銭で引けた。

先物相場が急伸後に上げ幅を縮めたことについて、三菱UFJモ ルガン・スタンレー証の石井氏は「債券相場は連続緩和への期待感か ら、国債買い取りの増額への思惑で一時的に上昇したものの、その後、 買い上がった向きのポジション(持ち高)整理の売りが出た」と説明 していた。

日銀は13日開いた金融政策決定会合で、政策金利について全員一 致で現状維持を決定した。資産買い入れ等基金では宮尾審議委員が5 兆円増額を提案したが、反対多数で否決された。同時に、成長基盤を 強化するための資金供給については、円貨、外貨両面での拡充により、 貸付額の総額を現行の3兆5000億円から5兆5000億円に2兆円増額 することを決めた。

長期金利一時0.965%

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の321回債は前日 比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.98%で始まり、午前は同水準で推 移。午後に入ると水準を切り下げ、1bp低い0.965%と1日以来の低 水準を付けた。日銀会合結果発表後は0.97-0.975%で取引されてい る。5年物の103回債利回りは横ばいの0.295%。

超長期債が堅調。20年物の133回債利回りは一時1.5bp低い

1.745%、30年物の36回債利回りは1.5bp低い1.935%となり、とも に1日以来の低水準を付けた。

今回の日銀会合については、足元の円安・株高基調や機械受注な ど経済指標の改善などから金融政策の据え置きが見込まれていた。ブ ルームバーグが日銀ウオッチャー14人を対象に行った調査では12人 が現状維持を予想した。しかし、一方で2人のエコノミストが2会合 連続の金融緩和を挙げていた。

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