世界の主要中銀、金融緩和の手緩める兆しなし-回復兆候でも

金融緩和を推進してきた世界の主要 中央銀行は一息ついているが、ブレーキは踏んでいない。

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長と欧州中央銀行 (ECB)のドラギ総裁、そして日英の中銀総裁は、金融政策によって 経済成長を刺激する動きを小休止しているものの、回復の兆候を当然の ものとは受け止めていない。これは2011年と異なる点だ。一部の中銀ト ップは昨年、景気見通しの改善を受けて、金融引き締め策を検討あるい は実際に採用したが、結局は景気拡大の勢いが失われた。

これら主要中銀が成長を確実なものにしようと取り組んでいること は、4中銀合わせて9兆ドル(約740兆円)に膨らんだバランスシート の縮小や、過去最低水準の近くにある政策金利の引き上げを急がないこ とを示唆している。このところの景気回復が本物でないと判明した場合 に備えて、4中銀には追加刺激策を講じる用意がある。

シティグループの国際経済担当責任者ネイサン・シーツ氏は「主要 中銀は深い悪性の問題が存在することを学んだ」と指摘。中銀は現在、 景気の先行きについて慎重な見方を取っていると話す。同氏は昨年8月 までFRBで国際経済分析を担当していた。

中銀のこうした姿勢を受けて、米カンバーランド・アドバイザーズ やフィデリティ・ワールドワイド・インベストメントは株式と商品の買 いに動いた。クレディ・スイス・グループは、長期的なインフレの中で 値上がりする傾向のある株式や金などの資産を投資家に勧めている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの6日時点の集計 によると、世界全体では過去4カ月間で29回の利下げがあり、過去7カ 月の資産購入額は1兆ドルに上る。

ロンドンに拠点を置くヘッジファンド、SLJマクロ・パートナー ズのマネジングパートナー、スティーブン・ジェン氏は「われわれは 今、中銀は景気の揺り戻しに引き続き極めて神経質であり、その極端な 金融政策が何とかリスクを支えているという特異な環境にある。中銀が 不安モードだが、投資家は強欲モードだ」と分析した。

株価の変動率を測る指標であるシカゴ・オプション取引所 (CBOE)のボラティリティ指数(VIX指数)、別名「恐怖指数」 は昨年10月初め以降60%低下している。

原題:Easiest Credit Shows No Signs of Abating as Fear Index Plummets(抜粋)

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