米銀の米国債購入、1-2月だけで11年通期分上回る

米銀による米政府関連債の購入 は2012年1-2月に11年通期を上回る規模となった。米連邦準備制度理 事会(FRB)のバーナンキ議長の景気認識を支持した格好で、利回り が過去最低付近でも米国債に対する需要は高まっている。

FRBのデータによれば、米商業銀行が1-2月に購入した米国債 と政府機関債は782億ドル(約6兆4000億円)相当と、11年通期の626億 ドルを超え、保有高は1兆7800億ドルに達した。2月の預金量は融資額 を1兆6300億ドル上回り、その差は過去最大を記録し、債券購入の余裕 が生まれた。11年1月時点ではその差は1兆1700億ドルだった。

米経済は8四半期連続で拡大し、失業率は8.3%となっているもの の、ブッシュ前政権下で導入された減税措置の終了が予定されている 上、向こう10年間での1兆ドルの連邦予算削減や大統領選挙戦をにら み、銀行は融資の加速には慎重になっている。銀行は融資を提供する代 わりに、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標と米国債利回りの 差に注目して利ザヤを稼いでいる。

米ベーカー・グループのパートナー、ジェフリー・コーロン氏は6 日の電話インタビューで、「銀行幹部はまだ極めて慎重だ。それは適切 な姿勢だ」と指摘。「マイナス成長やリセッション(景気後退)は予想 していないが、緩慢な経済成長が見込まれる。銀行融資の需要はこれま でほどではないため、銀行が抱えた過剰流動性の行きつく先は債券市場 となっている」と分析した。同氏は顧客に国債と地方債への投資を勧め ている。

利回り上昇

10年物米国債利回りが昨年9月25日に付けた過去最低の1.67%を 約35ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回る水準にあるにも かかわらず米銀が米国債を買い増しているのは、バーナンキ議長が2014 年までは事実上のゼロ金利政策を継続すると公約しているためだ。議長 は1日の議会証言で、経済情勢からみて少なくとも14年遅くまでの低金 利の維持は正当化される可能性があるとの認識を示している。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、先週の米国債市場 で10年債利回りは5bp上昇し2.03%だった。FF金利誘導目標と10年 物米国債利回りとの差は9日に177bpを付けた。06年と07年は10年債 利回りがFF金利誘導目標を下回っていた。

債券ストラテジストの予想によれば、利回りは12年末までに上昇す ると見込まれており、10年債利回りの予想中央値は2.47%。過去20年の 指標国債利回りの平均は4.9%。

ブラックロックのグローバル金利投資責任者、エリック・ペリチャ ロ氏は7日の電話インタビューで、「米国債利回りは想定されるよりも 低い水準が続くだろう。当面はいら立たしいほど低い」と予想。同氏は 住宅ローン担保証券を買っているほか、米国債利回りが2.25-2.5%の レンジに上昇した場合は買いを勧めると述べた。

原題:Banks Buy Treasuries at 7 Times 2011 Pace as Deposits Top Loans(抜粋)

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