米国株:売り優勢、中国の景気減速で慎重-騰落比率は5対7

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12日の米株式市場は売り優勢。今年 一番の薄商いとなった。中国が国内の景気減速を受けて一段の金融緩和 策に踏み切るかどうかを投資家は見極めようとしている。

商品相場の下落を背景に、産金で米最大手のニューモント・マイニ ングと油田サービスのシュルンベルジェが下げた。銀行株も安い。米連 邦準備制度理事会(FRB)が今週発表する米銀のストレステスト(健 全性審査)の結果に対する懸念が強まったことが背景。欧州のソブリン 債を保証するコストが8週間ぶり高水準に上昇したことも嫌気された。 S&P500種株価指数で経済成長に最も左右されにくい公益と通信サー ビス株は上昇した。米アップルは1.3%高。

ニューヨーク時間午後4時現在、米取引所の騰落比率は5対7。出 来高は約52億株。この日のS&P500種株価指数は前週末比0.1%未満上 げて1371.09。ダウ工業株30種平均は37.69ドル(0.3%)高の12959.71 ドルだった。小型株で構成するラッセル2000指数は0.3%下げて814.29 となっている。

ビクトリー・キャピタル・マネジメント(ニューヨーク)のエリッ ク・マロナク最高投資責任者(CIO)は、「米国は堅調だが、中国が 大きな不確定要素だ」と指摘。「再び軌道に乗せるためにどれほどの金 融緩和が必要になるのか。欧州も引き続き大掛かりな作業が進行してい く。ギリシャ情勢が明確になってきた現在、市場は第2、第3のドミノ に目を向け始める」と述べた。

S&P500種は過去4週間に2.1%上昇した。予想を上回る経済統計 の発表が続いたほか、企業決算が3年連続でアナリストの四半期利益予 想を上回ったことが背景。同指数は年初来9%上昇している。

中国の景気

株式相場はもみ合う展開。中国の2月の貿易収支が少なくとも22年 ぶりの大幅赤字となったことが手掛かり。中国はまた、1-2月の工業 生産が2009年以来の低い伸びとなり、小売売上高はエコノミスト予想の 中央値を下回った。ブリュッセルで開催のユーロ圏財務相会合(ユーロ グループ)では、スペインの財政赤字削減の取り組みやポルトガルの支 援プログラムが重点的に協議されるほか、1300億ユーロ(約14兆円)の 第2次ギリシャ支援策が承認される見通し。

この日はエネルギーと素材株指数の下げが目立った。商品24銘柄で 構成するS&PのGSCI指数は0.4%下落した。ニューモント・マイ ニングは2%下落。シュルンベルジェは2.4%安で引けた。

UBSウェルス・マネジメント・アメリカスのチーフ投資ストラテ ジスト、マイク・ライアン氏(ニューヨーク在勤)は、「一部の市場参 加者は、この日の軟調な相場は中国の成長鈍化を示す指標が材料視され たためだと指摘している」と述べた。

銀行株が下落

KBW銀行指数は0.7%下落。同指数を構成する24銘柄中17銘柄が 下げた。JPモルガンは1.2%安。リージョンズ・ファイナンシャル は2.9%下落した。

アナリストらによれば、米銀のストレステストの結果は投資家の失 望を誘う可能性がある。再び深刻なリセッション(景気後退)に陥った 場合、消費者向けの与信に関連する損失が業界の想定を上回るとFRB の審査官らは予想していることがその理由。

事情に詳しい関係者2人が先週語ったところでは、FRBは住宅ロ ーンとクレジットカードについて、1月に銀行が提出した資本計画の想 定を上回る損失を全般に見込んでいる。金融機関は具体的に特定してい ない。ストレステストの結果公表後に90億ドル(約7400億円)相当の配 当引き上げと自社株買いが発表されるとアナリストはみているが、損失 見通しの乖離(かいり)はその一部を危うくすることになりかねない。

米アップルはこの日1.3%上昇し、最高値を更新した。同社株はこ の4営業日で4.1%上げた。

原題:Most U.S. Stocks Fall in Thinnest Trading Day of 2012 on China(抜粋)

--取材協力:Inyoung Hwang、Charles Mead、Katia Porzecanski.

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