今日の国内市況:日経平均一時1万円台、債券安-ユーロ反落

日本株相場は続伸し、TOPIX、 日経平均株価がことしの高値を更新した。ギリシャ債務問題への楽観 的なムードが広がったほか、為替の円安、中国での物価上昇率の安定 も好感され、自動車など輸出関連、鉄鋼など素材関連、金融株と幅広 く上昇。日経平均は一時、約7カ月ぶりに1万円の大台に乗せた。

TOPIXの終値は前日比12.55ポイント(1.5%)高の848.71、 日経平均は同160円78銭(1.7%)高の9929円74銭。両指数とも、 昨年8月1日以来の高値で終えた。

ギリシャは9日、同国債1720億ユーロ相当を保有する民間債権者 が政府の交換提案を受け入れたと発表。受け入れ率は85.8%。ギリシ ャは集団行動条項を発動し、最終的な参加率は95.7%となるとの見通 しも示した。発表後、ユーロ相場は円やドルに対して下落に転じた。

ギリシャ懸念の後退に加え、外為市場では1ドル=81円89銭と 約9カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。円は対ユーロでも108円 65銭まで円安方向に動いた。業績回復期待を背景に、東証1部売買代 金上位ではトヨタ自動車やホンダ、京セラ、キヤノン、ソニーといっ た輸出関連株が上昇。33業種では鉄鋼、保険、海運、輸送用機器、非 鉄金属、その他製品、銀行、電機、繊維製品、ガラス・土石製品など 32業種が高い。下落は鉱業の1業種。

この日の取引開始時は、日経平均先物・オプション3月限の特別 清算値(SQ)算出だった。東海東京証券や東洋証券など複数証券の 調べによると、日経225型は9946円46銭で前日の日経平均終値を177 円50銭上回った。

東証1部の売買高は、SQに絡む売買があった影響から概算で34 億7976万株、売買代金は2兆4019億円だった。売買高は東日本大震 災後間もない昨年3月23日以来、売買代金は同3月17日以来の高水 準。騰落銘柄数は上昇1244、下落328。国内新興市場では、ジャスダ ック指数が0.7%高の51.93と続伸、東証マザーズ指数は0.7%高の

382.25と4 日ぶりに反発。

債券続落

債券相場は続落。ギリシャの債務交換に投資家の大半が参加を表 明し、国債へのリスク逃避需要が減退した。円相場の下落や日経平均 株価の1万円回復も重しとなった。ギリシャ政府は東京時間午後3時、 債務交換の完了を発表した。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比7銭安の142円23銭で 取引を開始。直後にこの日の安値142円22銭を付けると、10時前に 6銭高の142円36銭まで上昇。その後は再び売りに押され、午後1時 前に142円23銭に下落。引けにかけては一進一退となり、結局は1銭 安の142円29銭で終了した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の321回債利回り は横ばいの0.985%で始まり、午後には一時0.5ベーシスポイント(bp) 高い0.99%と6日以来の水準に上昇。ギリシャ政府の発表後は再び

0.985%で取引された。20年物の133回債利回りは1.77%、30年物の 36回債は1.96%と、午後にかけてそれぞれ前日比1.5bp上昇。午後遅 くには1.76%、1.955%に上げ幅を縮めた。

一方、前日入札された5年物の103回債利回りは0.5bp高い

0.31%で開始。一時は0.5bp低い0.30%を付けた後、午後は横ばいの

0.305%で取引された。

日銀が午前に実施した国債買い入れでは、残存期間1年超10年以 下で1兆3754億円の応札があり、2504億円を落札。応札倍率は5.49 倍。また、10年超30年以下では4913億円の応札があり、1005億円を 落札し、倍率は4.89倍だった。

ユーロ反落

東京外国為替市場ではユーロが反落。ギリシャ政府はこの日、国 債の交換提案に集団行動条項を発動するのに十分な申し込みがあった とし、交換の参加率は最終的に95.7%とると発表した。

ユーロは対ドルで一時、1ユーロ=1.3224ドルまで下落。前日の 海外市場では債務交換に対する楽観から今月2日以来の高値となる

1.3291ドルまで上昇し、この日の東京市場でも債務交換の結果が公表 される日本時間午後3時まで1.32ドル後半で高止まりの状態が続い ていた。

ユーロは対円で正午ごろに一時1ユーロ=108円65銭と先月29 日以来の高値まで上昇したが、午後には107円76銭まで反落。その後 は108円ちょうど前後でもみ合う展開となっている。

一方、世界的に株価が上昇し、リスク選好ムードが広がる中、円 は前日に続き一時全面安となり、対ドルでは1ドル=81円89銭と昨 年5月以来の安値を更新した。しかし、ギリシャの債務交換結果判明 後には円の買い戻しが優勢となり、ドル・円も一時81円47銭まで値 を戻した。

この日は米国で注目の雇用統計が発表される。ブルームバーグ・ ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、2月の非農業部門の 雇用者数は21万人増と、3か月連続で20万人を超える雇用増加が見 込まれている。失業率は8.3%と横ばいの見通し。市場では、雇用統 計次第で市場のムードが180度変わって、ドル・円も下落する可能性 があるとの指摘が出ていた。

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