ユーロ反落、ギリシャ債務交換で集団行動条項発動-ドル円81円後半

東京外国為替市場ではユーロが反落 。ギリシャ政府はこの日、国債の交換提案に集団行動条項を発動する のに十分な申し込みがあったとし、交換の参加率は最終的に95.7%と なると発表した。

ユーロは対ドルで一時、1ユーロ=1.3224ドルまで下落。前日の 海外市場では債務交換に対する楽観から今月2日以来の高値となる

1.3291ドルまで上昇し、この日の東京市場でも債務交換の結果が公表 される日本時間午後3時まで1.32ドル後半で高止まりの状態が続い ていた。

また、ユーロは対円で正午ごろに一時1ユーロ=108円65銭と先 月29日以来の高値まで上昇したが、午後には107円76銭まで反落。 その後は108円ちょうど前後でもみ合う展開となっている。

みずほコーポレート銀行国際為替部のマーケット・エコノミスト 、唐鎌大輔氏は、集団行動条項の発動は大方メインシナリオとして織 り込んでいた話で、ユーロの下落は「失望というよりは事実で売ると いう動き」だと分析。その上で、「大事なのは債務交換で損失を食らっ た銀行がどのような経済行動に傾いていくかで、欧米の銀行セクター がきちんと実体経済にお金を出したり、リスクテークしていくか」だ とし、欧州経済への影 響を考えれば楽観的にはなれないと話した。

一方、世界的に株価が上昇し、リスク選好ムードが広がる中、円 は前日に続き一時全面安となり、対ドルでは1ドル=81円89銭と昨 年5月以来の安値を更新した。しかし、ギリシャの債務交換結果判明 後には円の買い戻しが優勢となり、ドル・円も一時81円47銭まで値 を戻した。

ギリシャ債務交換

ギリシャ政府の発表によると、ギリシャ国内法に基づき発行され た国債1520億ユーロ相当を保有する投資家が交換提案に応じた。これ は85.8%に相当する。外国法の下のギリシャ債200億ユーロを保有す る投資家も交換に応じた。ギリシャ財務省が電子メールで発表した。

ギリシャ政府の発表に先立ち、国際スワップデリバティブ協会( ISDA)は9日、判定委員会がグリニッジ標準時(GMT)同日午 後1時(日本時間午後10時)から、ギリシャ債務交換がクレジット・ デフォルト・スワップ(CDS)の決済を引き起こす信用事由に当た るかどうか協議することを明らかにしていた。

唐鎌氏は、「CDSのトリガーを引いた時にその影響を小さいと 見るのか、大きいと見るのかという話だ。今は小さいから大丈夫とい う声が大きく、マーケットもそちらの方向に踏み切ろうとしているが 、ちょっと読み切れない部分はある」と話した。

米雇用統計

この日は米国で注目の雇用統計が発表される。ブルームバーグ・ ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、2月の非農業部門の 雇用者数は21万人増と、3か月連続で20万人を超える雇用増加が見 込まれている。失業率は8.3%と横ばいの見通し。

上田ハーローのシニアアナリスト、山内俊哉氏は、「雇用の数字が 引き続き強く、賃金などが上がっているようなら、米経済の持続的な 回復に市場の目が向いていく可能性は十分にある」とし、その場合、 「景気が良くて利上げの方向に向かうという形でのドル買いに変わる 」可能性があるとみている。

一方、みずほコーポ銀の唐鎌氏は、「みんなリスク選好はいつまで も続かないと思っている感じもあるので、そのきっかけを与えるのは 米雇用統計かもしれない」と指摘。雇用統計次第で市場のムードが「18 0度」変わって、ドル・円も下落する可能性があるとしている。

9日の日本株相場は続伸し、TOPIX、日経平均株価ともに今 年の高値を更新した。ギリシャの債務交換への楽観ムードが広がった ほか、中国での物価上昇率の安定も好感された。中国国家統計局の発 表によると、中国の2月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比

3.2%上昇した。これは1年8カ月ぶりの低い伸び。投資と輸出が鈍化 する中で、政策担当者が景気刺激策を講じる余地が広がった。

-- Editor:Joji Mochida, Hidenori Yamanaka

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